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【医師監修】妊娠後期、こむら返り(足がつる)になりやすいのはなぜ?その対策は?

ふくらはぎや足の裏が突然強くけいれんしたり、痛みが走ったりする「こむら返り」は、妊娠中期~後期に起こりやすいトラブルのひとつです。なぜ妊娠中に起こりやすいのか、どうしたら予防できるのかをまとめてご紹介します。

監修医師

海老根真由美先生

白金高輪 海老根ウィメンズクリニック 院長

産婦人科専門医。埼玉医科大学医学部大学院卒業後、さいたま赤十字病院産婦人科、埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター母体胎児部門病棟医長、同講師等を経て、2013年に白金高輪 海老根ウィメンズクリニックを開設。産婦人科、婦人科、助産師の外来を中心に、小児科や乳腺外科、泌尿器科、内科の診療も行い、女性のライフイベントに合わせた医療を提供している。

「こむら返り」とは何?どうして起こるの?

突然激痛が走ったり、けいれんが続く

「こむら返り」(足がつる)とは、ふくらはぎや足の裏の筋肉が緊張して突然けいれんを起こし、自分の意思とは関係なく収縮したまま緩まなくなった状態のことです。就寝中や運動中に起こることもありますが、ほとんどの場合は数分間で治まります。こむら返りになってしまったら、ひざを伸ばして座った状態のまま、つま先を持って体の方に引き寄せてみましょう。手が足に届きにくいようならタオルを使って引っ張ってもOK。ゆっくりとアキレス腱や足の裏の筋肉を伸ばすようにすると和らぎます。

妊娠中にこむら返りが起こりやすい原因は?

妊娠中期~後期の妊婦さんにこむら返りが起こりやすいのは、そのいくつかの原因が妊娠期の体調にあてはまりやすいからと言えます。おもな原因は、以下の通りです。

●筋肉の疲れ:こむら返りは、たくさん歩いたり、激しい運動をしたりした日に起こりやすい症状です。特に妊婦さんは体重増加が原因で足の筋肉に疲労がたまっているため、足がつりやすいと考えられます。

●ミネラルバランスの乱れ:血液や体液に含まれるナトリウム、クロール、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルは、神経の伝達や筋肉の運動に深く関わっています。妊娠中はカルシウムやマグネシウムが不足しがちで、筋肉の収縮やけいれん、むくみが起こりやすくなっています。

●足の冷え:冷えは血行不良、筋肉の硬直の原因となるため、こむら返りが起こりやすくなります。

●むくみや血行の悪さ:運動不足や立ちっぱなし・座りっぱなしの状態は血行を滞らせてむくみやこむら返りを起こします。特に妊娠中は、大きくなった子宮に脚の静脈が圧迫されるため、血行が悪くなりがちです。

こむら返り対策は、妊娠後期の体調改善にも

妊娠後期のむくみや冷えに注意を

筋肉疲労や冷え、ミネラル不足などの要因が重なって起こるこむら返り。こむら返り自体は一過性の症状ですが、むくみや血行不良はこれから迎える出産自体にも影響を与えるので、注意が必要です。こむら返りを防いでむくみをケアすること、血行を促進することは、妊娠後期の不調の改善にもつながります。できることから始めてみましょう。

<対策1>脚の疲れ、むくみを予防しよう

たくさん歩いた日だけでなく、座りっぱなしや立ちっぱなしだった日も要注意。妊娠中は血液量が1.3倍に増えること、またおなかの重みで鼠径部や骨盤内の静脈が圧迫されやすいことから、脚の動脈に血液がたまりやすくなり、脚の疲れやむくみが起こりやすくなります。横になって脚を高くして寝ることや、脚全体に適度な圧迫を加えて血行を促進する「弾性ストッキング」をはくのもおすすめです。

コラム

脚のむくみが悪化すると「下肢静脈瘤」に

静脈では末端から心臓に向かって血液が流れていますが、脚の静脈は血液を上半身へ戻すために「弁」があり、血液が逆戻りしないようになっています。ところが立ちっぱなしや座りっぱなしなどで静脈の流れが悪い状態が長く続くと、この弁がこわれて血液が逆流し、やがて静脈が拡張・変形して浮き出てしまう「下肢静脈瘤」へと進んでしまいます。下肢静脈瘤もこむら返りの要因のひとつです。まずは産婦人科のかかりつけ医に相談しましょう。

<対策2>ミネラルの豊富な食事を取ろう

筋肉の収縮をスムーズにするためにも、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルをバランスの取れた食事で補いましょう。カルシウムは乳製品や大豆製品、緑の野菜、海藻などに、マグネシウムは海藻類やナッツ類、ごま、豆類、大豆製品などに多く含まれています。食事はできるだけ単品ですませるのではなく、一汁二菜の「定食」メニューにして、幅広い食材をとり入れましょう。

<対策3>足や下半身を温めて血行促進を

冷えは筋肉を収縮させ、こむら返りを起こしやすくするので、靴下・レッグウォーマーで、足やふくらはぎを温かく保つようにしましょう。足を冷やしてしまうと、足から上がった血管は子宮の裏を通っていくため、子宮の冷えにもつながります。お風呂はシャワーで済まさず、なるべく湯船につかること。足湯・半身浴も効果があります。また、アキレス腱やふくらはぎのストレッチも血行を促進します。寒い季節は特に、出産まで体を冷やさないように気を付けて過ごしてください。

この記事のまとめ

こむら返りを予防して、温かくしなやかな体に

妊娠後期のむくみや血行不良、ミネラル不足や疲労などの要因が重なって起こるこむら返り。これをきっかけに、生活や栄養バランスを見直して、こむら返りのほかにも気になる不調を改善していきましょう。

構成・文/
福永真弓
イラスト/
小波田えま

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