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ホントに痛くなかったです!実録・無痛分娩体験記!

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「もし二人目があったら、無痛分娩で産んでみたい!」
6年前に長男を出産して以来、ずっとそう思っていました。

そして2013年、運よくその機会に恵まれましたので、体験記を書いてみたいと思います。

日本では「お腹を痛めて産んでこそ…」というような、そこはかとなくBUSHIDOな考え方も根強いですが、私自身は特にそう思いません。

現代医学の恩恵にあずかれるならトコトンあずかりたい! あんな痛いのもうイヤだ!

そのくらいの選択理由ですが、同じようにお考えの方の参考になればと思います。

ちなみに一人目を自然分娩、二人目を無痛分娩で産んでいますが、2015年現在子どもはどっちもかわいいです。当たり前ですね…

 

■  予定日二日前の検診

前回のお産で30時間を超える難産になってしまったことと(詳しく語ると成人女性も泣き出す怪談になってしまうため割愛します)、この時点で既にお腹の子は3000g以上あり、またも難産になってしまうのは怖い、ということをお医者さんにあらためて相談。

お医者さんからは「赤ちゃんは既に産まれてきても問題のない体重になっているので、計画分娩という形で出産も可能」と言われる。

上の子がいる関係で、決まった日の朝から入院し計画的に出産できるメリットは大きい。

夫と相談し、予定日ちょうどに入院することに。

たった二日間ではあるが、予定日までは散歩の距離を伸ばしたりして、いちおう陣痛がつくのも待つ。

 

■ 予定日当日

朝方未明

20分に一回ぐらいの前駆陣痛がある。いちおう病院に電話するが、「まだ来なくていい」と言われる。

7:00 

夫に頼んで、早めだが上の子を保育園に連れていってもらう。いつもよりかなり早いので眠そう。病院までタクシーで移動

9:00

病院到着後、さっそく内診。子宮口は2cm。人工的に破水させる。

処置はそんなに痛くない(でもオムツみたいなのを履かされるのがけっこうイヤだ)。

一錠目の陣痛促進剤を飲む。この後、一時間に一錠くらいのペースで処方

10:00

陣痛の間隔はあいているが、けっこう痛い。

一時的に通された待合室で、カーテン越しに隣の妊婦さんのうなり声が聞こえ、恐怖感が増す。
腰(背中側)に、硬膜外麻酔の処置。そんなに痛くなかった。

助産師さんに小声で(すごく処置が上手な先生に当たりましたよ、ラッキーですね)と言われる。

11:00

陣痛アプリで間隔を記録する。既に5分間隔。進むの早い…。

個室に移動する。

12:00

陣痛の感覚がどんどん短くなる。既に1〜2分間隔。高まる「もうだめぽ」感。

何度も襲ってくる痛みに朦朧としはじめた中、昼食として巨大なハンバーガーが運ばれてくる。食べられるわけなかろう。

夫がiphoneをいじりながら「代わりに食べるよー」ともぐもぐし始めてイラッとする。

12:40ごろ「マジでもうダメっす…」とナースコール。夫は「もうちょっとガマンしなよ」などと言っており更にイライラする。

助産師さんに色々と説明をしてもらい、初回の麻酔を入れる。この時点で子宮口4cmぐらい。

20分ぐらいで麻酔が効いてきて、嘘のように痛みがなくなる。腰から足までなんとなくヒンヤリした感じ。

どのくらい痛みがなくなったかというと、そこからしばしお昼寝してしまったぐらいである。

それでも陣痛を測定する機械の針はキッチリ動いているし、子宮口もいい感じで開いていくからすごい。

14:00

分娩室へ移動。子宮口は9cm。だんだんと麻酔が切れてくる。

一回の麻酔で2時間ぐらいしか持たないみたい。

また辛くなってきたので、14:15に二度目の麻酔を入れる。

15:30

陣痛が少し弱まってしまった。お産の進みがゆっくりになる。

次の麻酔はちょっとガマンしてみよう。(麻酔が切れてくる時は、歯医者での口の中の麻酔が切れる時とイメージは同じ。しびれている中で腰から下の間隔が少しずつ戻るような感じ)

助産師さんがたいてくれたアロマの香りで、ちょっとリラックス。

とはいえなんだか身体が熱っぽい。

18時には保育園が終わってしまう。

夫にお迎えに行ってもらう必要があるが、いざ出産となると、やはり近くに夫がいないのは不安で、怖いという気持ちになる。焦る。

滅多にない事とはいえ、こういう時に臨機応変に頼める相手、現実的には親戚になるのかもしれないが、近くにいないのってキツいなとあらためて思う。

16:20

子宮口全開!!からのーーーあっという間に出産。

もちろん何度かいきみはしたが、お医者さんの出番はなく、助産師さんの処置のみで出産してしまった(彼女の処置が上手くて、会陰切開などは必要なかった。けっこう大事なことだが、彼女は私の「痛いよ」「(前回難産だったから)怖いよ」という気持ちに、終始優しくよりそって応援してくれるスタンスだったので、ホントに助かった)

産まれてきた時は、やはり安心と感動で涙が出てしまった。

カンガルーケア推奨の病院だったので、肩のあたりにぽよんと乗せられる…も…「あの…もういいです、大丈夫です」とすぐ戻してもらう。

新生児のほにょほにょ感はホントに危なっかしくてドキドキする。

 

約6時間で産まれたので、結果的にはかなり安産だったのではないかと思います。

よく「二人目はお産の進みが早い」と言いますが、安産だったのは無痛分娩のせいだけでなく、二人目の出産だったから、という理由もあるかもしれません。

一人目の経験から「陣痛が最も辛いのは出産の直前、陣痛陣痛の間隔が短くなってからだ」と思っていたので、実際にそのあたりから麻酔を使えて、最もキツい痛みを軽減できたのが何より良かったです。

赤ちゃんの心拍もずっと一定で乱れず、負担は少なかったようでした。

とはいえ無事に出産した後、緊張のせいか、すごくいきんだせいか、熱が出てしまいました。

お産はやはり、どんな出産方法であろうとも大仕事なのだな…と実感させられました。

薬をもらって二時間ほど眠ったら、熱も引いてきましたが。

麻酔が完全に切れてからも、そこまで強い痛みには悩まされず、術後の回復が早かったです。子宮の収縮痛はあるものの、入院中から割と元気でした。

退院して自宅に戻ってからも、身体の不調にあまり悩まされることなく過ごせました。

一人目の時は、もう少し長い期間、床に臥していた印象ですが……

全般的に、負担の少ないお産だったな、と思います。

 

■ 「痛みを無くす」のではなく「痛みをコントロールする」

私個人の感覚では、陣痛は「かなり痛い」ものだと思っています(ていうか、だいたいみんなそう思うよね…)。

しかもそれが、出産直前だと2分に1回程度=1時間に30回程度もあるわけで、身体や心への負担はとても大きいと思います。

その痛みを「全部まともに」感じなくともお産が安全に進むのであれば、取り除いて母体の負担を軽くすればいいんじゃないのかな、と。

無痛分娩って、そういうものだと思います。

無痛分娩と言っても、全く痛みがなくなるわけではなく、赤ちゃんが出てくる感覚は味わうことができます」という説明を聞いたこと、ありませんか? 

実際に体験してみると、あれは正しい説明だったなーと思います。

また一方でこれもよく聞く「陣痛はお産に必要な痛みです」も、出産直前の説明としては、ある意味正しいなと思いました。

やはり麻酔を入れると、お産の進みが若干遅くなるのです。

私の場合は、おそらく1〜2時間は長引いたと思います(自然分娩だった一人目が超難産でとても時間がかかったため、ちょっとぐらい進みが遅くてもいいや、と思っていたのです)。

陣痛というのは、体(子宮)が赤ちゃんを押し出そうとする時の痛みなので、少し麻酔が切れてきて、多少の痛みが感じられる方が、波に合わせていきみやすいんですね。

「必要な痛み」とは、そういうことか、と思いました。

出産直前まで、麻酔を注入し続けて、全く無痛にしてしまっても、出産はできると思うのですが、いきむタイミングは分かりにくくなるのではないかな。

その結果、お産が長引き、最終的に吸引分娩になることもある。という話も、理解できます。

 

個人的には、ATフィールド…じゃない、子宮口が全開になって、赤ちゃんの位置もかなり下がってきたら、麻酔が切れてきてもちょっと我慢して、そこそこ陣痛を感じられるくらいで産んでしまうのがオススメです。

そういえば少し話が逸れますが、最近はがん治療の現場などでも、「緩和ケア」といって、痛みをコントロールする方法が普及してきていますよね。

この国には我慢を美徳とする国民性があるので(たぶんBUSHIDOのせい)、医療の現場においても、これまで患者がなかなか「痛い」と言い出しにくかったのでは? とか思っています。

QOL(クオリティー・オブ・ライフ)を大きく損なうような痛みを取り除き、「痛みをコントロールする」のも医療の一環なのだと考えれば、無痛分娩も、出産に対して逃げ腰なのではなく、「むしろ前向きで能動的な態度」とも言えるんじゃないでしょうか。

 

■  キーは「麻酔できる医師が常駐しているか」

無痛分娩を行うには、麻酔を扱える産婦人科医、あるいは麻酔専門の医師が病院にいる必要があります。

日本でなかなか無痛分娩が普及しない理由のひとつに、麻酔もできる産院がまだ少ないから、というのがあります。

しかもお産はいつ始まるか予測ができませんから、かならず無痛分娩を選択したい場合、「麻酔医が24時間体制で対応してくれる産院」を選ばなくてはなりません。

無痛分娩もできます」と銘打っていても、実は院長しか麻酔を扱える人がおらず、ギリギリまで麻酔を入れることができない。とか、無痛分娩にするなら必ず計画分娩(入院し、人工的に陣痛をつける)にしなくてはならない。という病院もあるようです。

個人的には、自分が「もうダメだというぐらい辛い」と思ったタイミングで無痛分娩に切り替えられる、麻酔を注入できる。というのが理想かなと思うのですが、それを実現するには、可能な条件が整った病院を探す必要がありますね。

特に、初産で「出産の痛みがどんな感じか想像できない。最初は我慢してみて、和痛分娩の注射も試して、それでも辛かったら無痛にしたい」みたいな希望がある場合(それはしごく当然の希望だと思うのですが)、やはり医師が常駐体制にないと難しいと思われます。

都内にはそれが可能な個人病院も増えているようですが、地方ではまだ少ないかもしれません。

総合病院なども含めて検討してみてください。

和痛と無痛の違いも、母親学級などでキチンと聞いておくと良いですよ。


■ 無痛分娩を扱っているのに、自然分娩を薦める産院?

私の友達など半径100mくらいからの伝聞情報で申し訳ないのですが、そのような病院がけっこうある、と聞いてます。

私の想像ですが、医療行為も行える個人病院でも、なりたちとしては元は助産院だったとか、助産師が力を持っていたとか、そういったところもあると思うのです。

だから経営のために「無痛分娩もやっています」と宣伝していても、実は中にいる助産師が自然分娩を強く推奨している、などということもあり得るんじゃないかと思います。
自分で選んだ出産方法なのに、病院から意図的に変更させられるのは嬉しいことではありません。

無痛分娩にこだわる場合、なるべく早めにそのあたりの方針について確認してみるのが良いでしょうね。

 

そもそも「出産」って、個人差がありすぎる!と思っています。

今回私が出産した病院で、同じ時期に出産をしたお母さんたちと話しましたが、「陣痛が来ているのに気づかなくて、あやうくトイレで産みそうになった」という人もいれば、「前回のお産が辛く、二人目出産直前になって怖くなり、あわてて無痛分娩に変えてもらった」という人もいました。

お産が軽い人にしてみたら、麻酔なんか必要ない、と思われるだろうと思います。

けれど私のように、一人目の出産が超難産で、お産がとても怖い。という人もいますからね。

痛みが怖い・苦手な人が、それを理由に子供を持つことを諦めるなんてことになったら、悲しいです。選択肢のひとつとして、もっと選びやすくなってほしいものです。

もちろん麻酔にもそれなりにリスクがありますが、それでいうと自然分娩もリスクがゼロじゃありません。

どれかに偏ることなく様々なケースと出産方法を調べて、知識を得た上で納得のいく選択をして頂けたらなあと思います。

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著者:kobeni(こべに)
年齢:36歳
子どもの年齢:6歳、1歳

仕事と育児の両立などをテーマにしたブログ kobeniの日記 を書いています。1歳と6歳、二人の男の子の母親。東京在住。この記事は現在1歳の子の出産体験談です。

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