妊娠・出産・育児の情報サイト


はじめての出産、そしてはじめてのねりねり。

ギャオース!!

ギャオース!!

 

わたしは鳴いていた。

 

深夜0時頃、陣痛の間隔が短くなり夫とともに病院へやってきたわたしは、「もうだいぶ子宮口が開いてるから明け方には産まれそうだねー!」と言う助産師の予想を裏切って明け方以降もわたしの腹に居座り続ける赤子の心音を聞きながら、一晩中その痛みに耐えていたところなのだ。

 

出された握り飯も食べることができずにうつろな目で横たわっていたわたしは、助産師の提案で、陣痛を促進する椅子に座らされることになった。

 

座面はU字になっており、そこに跨って普通の椅子の逆向きに座るような形になる。

通常だと背もたれにあたる部分に腕を置き、こんな状況でもなかったら「なー磯野ー!」なんて周囲の人に気軽に話しかけてしまいそうな体制でもあったが、もちろんそんな余裕はなく、「んもぉう、産むの、んやんめぇむわぁぁぁぁぁす!(もう産むのやめます)」を連呼していた。

 

痛みはハンパなかったが、その椅子のおかげで陣痛が促進され、そこからは早かった。

分娩台に移りひといきみすると股の間から何か出てきたような感触がして、「産まれますから旦那さんを呼んできてください!」という言葉が飛んだ。

わたしが陣痛に耐えている間行方不明になっていた夫は、廊下の長椅子で倒れて(寝て)いるところを発見され、寝ぼけたまま駆けつけた。

 

「はい、いきんでーーーーー!」

 

「ギャオーーーーース!!」←わたし

 

ドゥルルルルルンっ!!!

 

正午を迎える少し前、赤子は無事誕生した。

 

長年の便秘を解消できたような爽快感がわたしを駆け巡り少し泣いた。だってさ、ドゥルルルルルンっていったよ、ドゥルルルルルン。

 

「かわいい女の子ですよー!」

 

めでたく土色になり果てた顔をそちらに向けると、わたしは「ん?」と思った。

 

お笑い芸人のザブングルをご存知だろうか。そのコンビの片割れである加藤という男がやっている「くやしいです!」という顔ギャグは有名であるが、彼女はその小さな顔面にまさにその「くやしいです!」を精一杯浮かべていたのだ。

 

f:id:akasuguope02:20150710211230j:plain

 

ザブングル…!ザブングルだよ…!

 

わたしの場違いな感想は幸いにも言葉にはならなかった。(衰弱して喋れなかった)

そして母子の体を密着させるカンガルーケアをするということで、その精いっぱいくやしそうな赤子がわたしの腹に乗せられた。

 

ようこそ、この世へ。

 

しわっしわのわが子を見てなんだか神秘的な気持ちになる。

 

わたしがこの子の、母親なのか。(実感ねえな)

 

今まで10か月もわたしのお腹にいたのは君だったのだね…

 

(ねりねり…)

 

ようやく会えたね…

 

(ねりねり…)

 

会いたかっ…ちょっと待ってこの子ウコしてますー!!ウコー!!

 

生まれてからわずか数分、赤子はわたしの腹の上で元気よくウ◯コをした。それはもうねりねりと。

 

f:id:akasuguope02:20150710211247j:plain

 

それを見てわたしは笑って、彼女は泣いた。

二人とも生きていた。

 

 

◇出産データ。

自然分娩

病院到着から出産までおよそ12時間

出産・入院費用:約65万円(うち42万円は助成)

f:id:akasugu:20150706180329j:plain

著者:はなこ
年齢:28歳
子どもの年齢:3歳

2012年生まれの娘を持つ1児の母。娘との日常を描いた はなこのブログ。や はなこの約4コマブログ  を運営し、日々くだらないことばかり書いている。重度の親バカ。 また、自身の育児体験を活かし ママと赤ちゃんの産後MEMO にて産後のママのための情報も発信中。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。