39週の妊婦検診の日、
家から徒歩40分、お散歩がてら歩いて通院。
ジリジリと夏の暑い日、汗だくで産婦人科に到着。
いつも通りの尿検査、血圧、体重測定。そしてNST。
NSTを始めて15分ほど経過、看護師が来て「赤ちゃんの心拍がちょっと速いね」「もう少し様子見ようねー」と、さらに15分。
まだ速い。
暑い中歩いて来たからかなーと呑気に考えていたところ、先輩看護師がやってきて「先生に診てもらおうね、外で待ってて」ということで、少しの不安も感じず呼ばれるのを待つ。
呼ばれて診察台へ。
エコーを当てられ、「本当だ、心拍速いね、○○先生呼んで来て」とおじいちゃん先生が言う。
少し若めの先生が簡単に自己紹介してくれて再びエコーを当てられる。
「あー、速いね。今何週?39週?今日出しちゃおう」と先生同士でお話。
若い先生から詳しく説明がある。
「赤ちゃんの心拍の平均は100~160。しかしこの子は200あります。大人が全速力で走り続けているぐらいです。
このままだと赤ちゃんが疲れてしまい危険。今日中に出してあげようね。
促進剤使う手もあるけど、赤ちゃんまだ下りてきてないし、初産だから帝王切開になります。お母さん、今日1日長くなるけど頑張ろうね!
総合病院に赤ちゃんのスペシャリストがいるからそっちに行きましょう」
午前11頃の出来事。
ちょっと外で待っててと言われ、待機中。
歩いて来たけど、どうやって総合病院へ行こう…入院バッグもお家にあるから、取りに帰ってタクシーで行くか。など、いろいろ考えていると、看護師がやって来た。
「私が付き添うので総合病院へ行きましょうね」とのこと。
え?どうやって行くの?私、車で来てないけど。タクシーで行くのかな?
など考えを巡らせながら、産婦人科の通用口に通される。
なんと、待っていたのは救急車!
救急隊員に担架へ乗せられ人生初の救急車に乗車。
サイレンは鳴らすわ、今まで寄る側だった「救急車が通ります、道を開けて下さい」のアナウンスまで…え?結構危ない状態?そこで初めて実感。
里帰り出産のため、旦那は車で2時間弱。
同乗の看護師が状況説明のため実母に電話。
総合病院に到着し、尿検査とエコー。
先生が5、6人エコー画面を覗く。
私はされるがまま、何がなんだか若干パニック。
歩いて病室へ行き、尿管入れられ毛を剃られ、靴下をはかされる。
「お母さんはあとどれくらいで到着しますか?」と今日から主治医の美人ドクター。
その頃母は、会社仲間に「娘が帝王切開になったから病院へ呼ばれた」と報告。
早く行けと言われたが、みんなの弁当の心配をしていたそう。
いいから行きなさいと促されても、郵便局寄ってから行ってくる!といつものマイペースさを発揮。(これは後日、姉談)
その間、私は看護師にも2回ほど「あとどれくらいで到着する?」と聞かれる。笑
無事に実母が到着し、美人ドクターから手術の説明を二人で受ける。
交代で麻酔科医からも説明がある。
産休前に、帝王切開経験者から麻酔が痛い、吐いた!など聞いていた。
自分には関係ない、私は帝王切開にはならないだろうと、余裕かましてたら見事に我が身にふりかかる。
そして気持ち悪くなることがあるなど、経験者と同じことを言われる。
そして午後2時、手術室へ運ばれ麻酔が始まる。
ものすごく覚悟してたから、それほど麻酔の痛みは感じなかった。
しかし、効き始めるとなんとも言えない違和感。そして気持ち悪い。
眠くなり意識が朦朧としたところに「BGM変えれるけど何がいい?」
正直、BGMとかどーでもいい!
早く始めて終わらせてーと思いつつ、冷静に「大丈夫です」と回答。
ふと上を見るとまだ灯りのついてない手術のライトがある。
鏡のように私の真っ裸が映ってる…ん?ってことは、切ってる所も映る?という心配もよそに体にメスが入る。
痛くはないけどかなりの違和感。
ヤバい、ライト見たらお腹見えるかも…手術中ずーーーっと横向いてました。
そしてしばらくすると小児科の先生が「もう少しで赤ちゃん出てくるよ、その時お腹押すから少し痛いよ、頑張ろうね」と。
麻酔で眠くなってるけど、お腹をごそごそ弄られている違和感が眠りにはつけず、遂にお腹を思いっきり押される。
うぅ…っていう声が漏れ、小児科医が「もうすぐ出てくるよー」と一言。
そして出た!
「おぎゃーおぎゃー」と元気に泣く我が子。
そしてハッピバースデートゥーユーのBGM。
少し顔が見え、視界に入らない所で、我が子の処置が始まる。
落ち着くと顔を見せてくれて、頭をなでなで。
性別を聞いてなかった私は、それよりも性別は?と思ったが口に出せずしばらくしてから「元気な女の子ですよー」との声。
あぁ、女の子なんだ・・・五体満足で生まれたかな・・・気になったものの、とにかく早くお腹閉じてくれ!という思いでいっぱい。
お腹を閉じるまでがすごく長く感じた。
そして手術が終わり、病室に運ばれるが、震えが止まらない。
真夏なのにとにかく寒い。しかも眠いのに寝られない。
旦那も到着して病室入って来たけど、話す気力もない。
なにより喉が渇いた。
午前11時の産婦人科で水を飲んだ以来、何も口にしていない。
16時頃、ナースコールで水くれーと言いましたが、「術後なので飲めません」と一蹴。
そんなの聞いてないよーーとガッカリしながら、お腹の痒みに耐える。
我が子に会えたのは3日後でした。
NICUに入り、5日後にはGCUに移りました。
我が子は麻酔で眠って、人口呼吸器をつけて、電気ショックを2回行い無事に正常な心拍に戻りました。
その後の検診でも異常はなく、原因不明の不整脈だったようです。
小さな体でよく頑張りました!
誕生日は予定日より少しはやい、5月27日になりました。
私も旦那も月は違えど27日生まれ。
家族みんな27日生まれになりました!
どうしても27日に出てきたかったのかな?と今では笑い話です。
緊急帝王切開だったため、心の準備もなく、すぐ手術になりました。
出産にはいろいろな形があるんだと、実感しました。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:ake
元気いっぱい女児の子育て奮闘中!
毎日癒されています( ≧∀≦)ノ
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