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[魔裟斗さんインタビュー 第2回]妻が入院中、長女のイヤイヤが最高潮に…3〜4キロ痩せました

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2人目を妊娠した妻の矢沢心さん。妊娠6カ月の時に辺縁前置胎盤と診断され、8カ月目に入ったところで入院することになりました。ママが不在の家に残った魔裟斗さんは、かつてない「イヤイヤ期」に突入したお子さんに振り回されてしまうことに……。今回は入院から出産、退院までのエピソードを伺いました。

<<妻:矢沢心さん編はこちら>>

 

―― 矢沢さんが入院するまでは、どんな状況だったんですか?

昨年の7月に海に行った時に出血して、そこからしばらくは家で安静にしていたんです。本当はもっと早く入院したほうがよかったんですけど、上の子がいるので、どうしようか悩んでいたみたいで。病院からは「これ以上出血すると大変だよ」と言われてましたし、最終的には僕と「いま入院しないことで、もし何かあったら絶対後悔する」と話し合って、入院を決めました。

 

――矢沢さんの入院中、お子さんのお世話は魔裟斗さんが?

うちの母親と、妻の実家にも協力してもらいましたが、最初の1週間はホントに大変で……。これが魔の2才児のイヤイヤかと。この時のわがままがとにかくすごくて。公園に連れて行っても、自分たちの他に誰かがいるのがイヤだと大声で泣き出して、じゃぁ、と違う公園に行くんですけど、人のいない公園なんてないんですよ。結局5ヶ所くらい回ったかな。この頃は公園で他のママと話すことなんてあんまりなかったんですけど、顔を合わせたことがあるママに「こんなところまで来て、どうしたんですか?」と初めて話しかけられましたね。「人がいるとダメみたいで」ってこっちも必死で。もう、この時期だけで僕は3〜4キロ痩せました。あれ以上のわがままはまだ見たことがないですね。妻は入院していたので、あの一番ひどいイヤイヤ期を知らないんですよ。最近「上の子が全然言うこと聞かない」とか言うんですけど、僕からしたら全くそんなことないですね(笑)

 

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――やはりお母さんがいないと不安だったんでしょうね。

毎日病院に連れて行っていたせいか、家で「お母さんに会いたい」とは言わなかったんですよ。夜も寂しがることなくて、寝付きもよかったし。でも、部屋で『アナと雪の女王』のDVDを何回も何回も見ていたので、本当は寂しかったんだと思います。部屋にこもりっきりも良くないな、と思って外に連れ出すようにしたんですけどね……「公園に行きたい」って言うから連れて行ったのに着いた途端に「もう帰る」と(笑)。寂しいのを我慢しているのはわかるんですが、さすがに僕も参っちゃって。しょっちゅう怒鳴っちゃってましたね(笑)。

 

――出産には立ち会われたそうですね。

長女が自然分娩で、次女が帝王切開ですけど、両方立ち会っています。次女が生まれた時は、ちょうど前の日に地方から帰ってきていて、翌朝病院から「急遽帝王切開をすることになったからすぐ来てください」と連絡を受けて駆けつけたんです。帝王切開は家族の同意がいるので、ちょうど地方から帰ってきたタイミングでよかったと思いました。出産は先生を信頼していたので特に不安はなかったんですけど、とにかく血の量がすごくて。体からいろいろな管が出ているんですが、そこからすごい量の血が出てきて、あっという間に1リットルくらい貯まっているのが見えるんですよ。でも下半身麻酔なんで、妻は普通にしゃべってるんですよね。血の量を見て僕の顔が一瞬曇ったのをパッと横目で見られて、「大丈夫、わたし?」って言われちゃいました。

 

――自然分娩と帝王切開と両方立ち会われて、どちらが大変そうだと思いますか?

鼻からスイカを出すのも、お腹を切るのも、どっちも大変ですよね……。全然想像できないんですけど、鼻からスイカのほうが無理かな……。 

 

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――赤ちゃんとの最初の対面は?

出産は1ヶ月以上早かったので心配だったんですけど、体重が2500g以上あったのでヨッシャ!って感じでしたね。ただ、母乳を吸う力が弱くて、どんどん痩せてしまって。体重が2600gくらいから2200gくらいまで減っちゃったんです。それがとても心配でしたね。このままだとNICUに入るかというところだったんですけど、退院を伸ばしてなんとか体重が増えてくれました。100g増えるだけで、すごい嬉しかったですよ。退院してからは順調でしたね。

 

―― 上のお子さんは、赤ちゃんを見てどんな反応をしていましたか?

退院して、赤ちゃんが家に来た瞬間にお姉ちゃんになりましたね。見た瞬間、急に「かわいいねぇ~」とかやり始めたんですよ。すごい!いきなりお姉ちゃんになった!と思って(笑)よく、下の子をいじめるようになるとか言いますけど、そんなことはなかったですね。イヤイヤ期だったのが急に変わっちゃいました。その後は赤ちゃん帰りも全然なかったです。

 

――矢沢さんはミルクではなく、母乳で育てられたんですね。

長女も次女も完全母乳ですね。こだわりがあるんでしょうね。男からすると「ミルクでもいいんじゃない?」と思いますけど、そこら辺は頑固なんですよ。完母なので、お酒も4年くらい飲んでないし、子どもを置いて出かけることも全くないですね。長女を産んでからは、1回だけ夫婦で食事に行ったことがあるんですけど、それ以外の授乳期間中はずっと一緒でした。長女の断乳は1歳のころ、僕が仕事で海外に行ってる時にやったそうです。3日間くらいすごい泣き叫ぶらしくて、男の人がいると辛いみたいですね。逆に僕がいると「あげろよ」って言うだろうな、と思っていない時を狙ったみたいです。僕が海外から帰ってきたらすっかり終わっていました(笑)。

<<第三回へ続く>> 

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魔裟斗さん

千葉県出身。1979年生まれ。日本人初のK-1 WORLDMAX王者。2009年に現役を引退。引退後は、スポーツ解説者、タレントとして、TV、雑誌などで幅広く活躍。妻の矢沢心さんと夫婦でパーソナリティーをつとめるラジオ番組『笑顔のミナモト』(ニッポン放送、毎週木曜21:00〜21:20)を放送中。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

撮影/山仲竜也(Q+A) スタイリング/三島和也(Tatanca) ヘアメイク/山内勝博(レットイット) 構成/相馬由子 取材・文/井上マサキ