私は勘違いしていました。
妊婦というのは、おとなしく静かに静かに過ごすものだと。
違うんですね。
妊娠初期はもちろん用心が必要だけど、安定期を過ぎて経過が順調であれば、むしろ適度の運動をとることは妊婦にとってメリットが多いというではないか。
私は妊娠6ヶ月頃から、体が一日中だるく疲れやすくなり、ちょっと歩いただけでも動悸がしたりしていた。
日々の家事をこなすだけでも、こまめに動くことで運動になっていいのだが、時期的に夏の始まりだったこともあり、すぐに体がほてってしんどくなってしまう。
掃除機をかけては休み、洗濯物を干しては横になり…という生活だった。
それなのにつわりが一段落ついて食べるものが美味しく感じられるようになったものだから、動かないのに食欲旺盛、よく食べる。
おかげで迎えた検診日、まんまと母子手帳に『体重注意』のハンコを押されてしまった。
1ヶ月で3kg増。お腹の中の赤ちゃんが臨月でだいたい3kgくらいなのだから、羊水やら胎盤やらがあるにしてもひと月で胎児一人分は増え過ぎだ。
食生活の見直しはもちろんだが、軽い運動を始めることにした。
お腹の子も大きくなっていってるのだから、体重を減らす目的ではなく、あくまで健康的に体重管理をするためだ。
しかし妊娠前から本当に本当に運動をしてきていない人間なので、何をしていいか分からない。
あと「ただ何もなしに体動かすだけなんてつまらない」という考えなので(健康のためやろ)やはり家事と絡めて体を動かすことにした。
窓の拭き掃除がいいらしい。
単純に手だけをさっさか動かすのではなく、窓と向き合い、スクワットしながら上下運動で汚れを拭き取る!
これがやってみるとかなりの運動量!掃き出し窓一枚分で息が切れました。
しゃがみ込む時に、ぐっと脚を開く格好になるので、これを繰り返していると徐々に骨盤がほぐされて開いていく感じがする。
もともと体がめちゃくちゃかたいので開脚が超絶苦手なのだが、赤ちゃんを産む際には当然頭が出やすいように両足をぱかーっと広げる必要がある。
それが自分にできるかどうか不安だったのだけど、この窓拭きトレーニングを続けていれば、足腰も鍛えられて柔軟になる気がしてきた!
そして窓はピカピカ!明るい部屋で赤ちゃんを迎えられる!
あとはウォーキング。
当時、ランニングやウォーキング用のコースがある公園の近所に住んでいたので、涼しくなる夕方にてくてく歩いた。
お産は全力でスポーツをするのと同じくらい体力を消耗すると聞いていたので、少しでも持久力をつけなければと考えたため。
重度の運動不足こじらせてる身でお産に挑んだら、きっと産まれる前に息切れしてリタイヤしてしまいたくなる(途中でやめられるものじゃないが)。
こんな風に、あくまで無理をしない程度に、体を動かすようにした。
運動を始めた最初の頃はよく夜中に足がつっていたけど、
疲れた分だけ夜のよく眠れるようにもなった。
…そうして無事出産した後、また運動しない主婦に戻っている。
そのまま習慣になればよかったんだけどなぁ…!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:前川さなえ
年齢:35歳
子どもの年齢:9歳と6歳
2003年結婚と同時にフリーのイラストレーターに。 長男妊娠時、お腹が日々大きくなっていくのがうれしくて ブログを始め、現在も奮闘真っ只中の育児ネタを発信!
ブログ/ぷにんぷ妊婦~育児編~
書籍/ぷにんぷかあさん(マイナビ)
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