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不妊治療を経て授かった赤ちゃん…でも母乳がなかなか出なくてネガティブに

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30代も後半で出産した高齢出産の私ですが、妊娠・出産そして育児に関しては分からないこと・初めて知ることだらけでした。

産後に、精神的に一番きつい思いをしたのは、自分でもとても意外なことだったのですが、『母乳がなかなか出なかった』ことでした。

出産さえしてしまえば、

「母乳なんて勝手に溢れんばかりに出てくるもの」

だと思い込んでいたのですが、そんなのは本当にただの思い込みだったことを、文字通り『痛感』させられました。

 

まさか母乳が出ないことで精神的なダメージを受けるとは…

妊娠中には、産婦人科で指導してもらった乳頭マッサージを、毎日入浴時に欠かさずやっていました。

「産後によく起こる母乳に関わるトラブルをなるべく防ぐため」

という理由での指導でしたが、その時は

「そんなものなのか」

と思った程度で、あまり気にもしていませんでした。

私は不妊に悩んで一年間不妊治療をした末に子供を授かりました。

この、不妊に悩んでいた期間もかなりの劣等感に悩まされ、情緒不安定になり、世の中全ての母親を憎んだほどでした。

そもそも、私は元々声が小さかったり対人恐怖があったりして自分に全く自信が無かったため、不妊であることによって

「妊娠もできないなんて、やっぱり私は何をやってもダメなんだな」

という思いがまた強くなってしまったのだと思います。

妊娠したことで、この苦しみはまるで雪融けのように消えていったのですが、切望していた妊娠・出産を終えた後に、まさか母乳が出ないことで精神的なダメージを受けることになるなんて、全く予期していなかったことでした。

出産直後、産婦人科で入院中に、授乳前と授乳後に赤ちゃんの体重を量ることで、赤ちゃんが母乳をどのくらい飲んだかを調べる機会がありました。

私が量ってみたときは、なんと子供の体重の変化は0mg…。

同じときに入院していた他の方と同じ用紙に母乳の量を記入することになっていたのですが、どんなに少なくても0mgという方は他にはいませんでした。

退院後に赤ちゃんの体重がまた減ってしまい慌ててミルクを増やしましたし、その後も1ヶ月健診のときに助産師さんに

「母乳が一度に出る量はこれ以上増えないと思う」

と言われてしまったのが、ショックでした。

そんなふうに

「子供を産むことはできたけれど、自分の力で子供のお腹さえ満たしてあげられないなんて…結局、私には自力で子供を産み育て上げる力は無いのだな」

と物凄く落ち込んだのです。

そんな思いから、母乳が出ない辛さは、不妊の苦しみに何かしら通じるものがあるように感じました。

不妊であることで、

「私は人間として不完全なのかな」

「自分は遺伝子を残すに値しないのかも」

と卑屈になりがちでした。

これは、遺伝子を次の時代に残したいという『人間としての本能』からくる苦痛のように思えていました。

それと同じように、母乳が出ないことで、

「母親としても不完全な私」

「ミルクに頼らなければ子供を育てていく能力が無い」

という思いにかられました。

これは、子供におっぱいを飲ませてあげる必要があるという『動物としての本能』なのかな、と心のどこかで感じました。

 

母乳を出すための悪戦苦闘の日々

どうしたら母乳が出るようになるのだろう…助産師さんからもいろいろと教えてもらいましたが、主にインターネットでむさぼるように調べてみました。

その中で特に役に立ったのは、妊娠・出産・育児に強い女性向けの掲示板サイトでした。

毎日一時間おきの頻回授乳をしたり、結構高価な母乳が出るハーブティーを何度も買って毎日飲んだり、桶谷式のマッサージに通ったり…いろいろ試しましたが、なかなか母乳は出ません。

子供がお腹が空かせた時、乳首をどんなにくわえさせても母乳がでず、仕方なくミルクを足すと満足して泣き止む子供を見ると、こんなに努力しているのに、どうして私の母乳は出るようにならないのだろう…何の苦労も無く妊娠して出産して、困るくらいに母乳が出て仕方ない人もいるのに…とネガティブな気持ちが止まらなくなり、本当に落ち込んでしまいました。

 

母乳が出るようになった授乳中~卒乳後の気持ちの変化

ひたすら1時間おきの授乳を続けていましたが、

「あれ?赤ちゃんはそれなりにおっぱい飲んでいるかも…」

とある頃から感じるようになってきました。

朝起きると乳房が固く張っていて、そのまま家事をしていると胸元が母乳で濡れてしまったり…時々ではありましたが、そんなことも起きるようになりました。

苦労の甲斐あって、授乳を始めてから3ヶ月後に、やっと母乳だけでも育児が大丈夫なくらいは出るようになったようです。

この時期は本当に幸せで、精神的にも満ち足りていました。

『母親としての満足感』を目一杯味わった日々でした。

授乳が終わった今、改めて振り返ってみると、

「子供が健やかに育つのなら、ミルク育児でも全然良かったのに」

と思うこともあるのですが、あの頃は母乳の出ない自分が、本当に悲しくて悔しくてたまりませんでした。

誰もがそんな気持ちになるのかどうかはわかりませんが、妊娠・出産ということに関して、女性には独特の心理があるんだなと思います。

あまりにも切実だった不妊の苦しさも、母乳の出なかった悲しみも、私はもう子供を産む予定は無いのでもう二度と感じることの無い思いでしょうし、決して忘れたくないな、といつも思っています。

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著者:runa
年齢:39歳
子どもの年齢:2歳

1年間の不妊治療を経て、30代後半で妊娠・出産をしました。仕事もしながら、まだ小さな娘の育児にまだまだ悪戦苦闘している毎日です。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。