産後、親子ふたりっきりはとにかく不安。誰かに助けてもらうべき!
蛯原さん:産後はとにかくいろんなことが大変だし不安もあるから、旦那さんはもちろん、親や周りのサポートは絶対必要だよね。
安さん:私の場合、東さんは最低でも週2回は地方の仕事があるの。だから赤ちゃんがまだ新生児だった頃は、夜に親子ふたりっきりでいるとき「何かあったらどうしよう?」って不安で涙が出てきたこともあった。
蛯原さん:私も、娘が寝ているとき「もし息をしてなかったらどうしよう?」って心配になって、何回も近づいて確かめてたもん。出産して退院して、赤ちゃんを連れてはじめて家に帰るときから、すっごい不安を感じるよね。これからこの子のことは自分に全責任があるんだなって。
安さん:「自分にやっていけるのかな?」って思うよね。
蛯原さん:私は20代の頃、NICUで働いていたけれど、自分の子どもとなるとやっぱり全然違うの。病院はちゃんとモニターがあって、ドクターがすぐ近くにいる環境だけど、自宅だと旦那さんが仕事している間は自分だけだから。産後1,2ヶ月はとにかくいろいろなことが気になって落ち着かなくて、目が回っていた気がする。唯一ありがたかったのは、母親が宮崎からきてくれて家のことを手伝ってくれたことかな。
安さん:私も、母はもういないので父がきてくれたのね。でも、「こういうときどうしてた?」って聞くと「忘れた〜」って(苦笑)。料理も父は焼きそばぐらいしか作れないから、赤ちゃんを少し見てもらっている間に、ストックできる料理を自分でパパッとつくったりして。あとは友人とかマネージャーさんが、わざわざご飯をつくりに来てくれたのはありがたかったなぁ。親子ふたりっきりでいると、すごく不安を感じるしね。
蛯原さん:そうそう、何もしてくれなくても、そばにいてくれるだけでも精神的に安心できるから。
きれいにしていたい、リフレッシュだってしたい!
安さん:育児のリズムがつかめてきたのはいつぐらいだった? 私は3ヶ月を過ぎて、100日ぐらい経った頃かな。
蛯原さん:私は2ヶ月ぐらいから昼夜の区別がついてきたんだけど、生後4ヶ月に入ったころ、娘が夜中に30分から1時間おきに起きることがあって、そのときが一番つらかった。あとひとりで出かけられないから、髪とかも切りに行けないよね。
安さん:私、前髪は自分で切っちゃってた(笑)。
蛯原さん:私はずっと結んでたよ。
安さん:主人がいるときは結構うるさくて、あんまりひどい状態ではいられないから、嫌われない程度に軽くメイクもしてたかな。
蛯原さん:うちは外出するしないで、旦那さんとケンカになったことがあったなぁ。ママ友と会うってなったとき、「行きたいのは英里だけで、この子はまだ首もすわってないし、外にいっても騒音がうるさいから、子どもの幸せを考えるならそれ違うでしょ」って言われて。
安さん:うちも似たようなことがあったあった! でもお友だちとも会いたいよね。
蛯原さん:外でリフレッシュするのも大事だもんね。旦那さんも食器洗ってくれたり、ゴミ出してくれたり、結構いろいろ手伝ってくれたから特に不満はなかったんだけど。ちょっとしたことで、言い合いになったことはあったなぁ。
イラっときた夫の言動、上手な夫の動かし方
安さん:うちは東さんがほとんど家にいないから、いるときぐらいは手伝おうと思ったみたいでいろいろやってくれてた。離乳食も最初は「俺がやる」って。でも大量につくり過ぎちゃって1週間で食べ終わらないから、私がこっそり食べていたけど(笑)。
蛯原さん:唯一、イラっときたのは、夜、赤ちゃんが泣いているとき、隣でグーグー寝ていたことかな。
安さん:私は、家にいないことが多い東さんが、出張から帰ってきた日の夜も飲みに行ったときにイラッときた。仕事柄、毎日のように飲みに行くのは仕方ないと思っているんだけど、泊まりの仕事から帰ってきた日は飲みに行かないって約束していたのね。それなのに、2連泊の仕事から帰ってきた日の夜に飲みに行ったときは、さすがに怒りで震えたよ(笑)。腹が立ってメールを送ったら、「ごめんね〜。明日の朝は子守りします」みたいな軽いノリの返事がきて。細かいことで言うと、オムツ替えるときも、ウンチのときは私を呼んで「やる?」みたいな。「そこまで脱がせてるんだからやればいいじゃん」って言うんだけど。そういうところで、パパとママの温度差を感じることはあったなぁ。
蛯原さん:最初の頃はうちの主人もそうだったけど、そのときそのときで教育してきた感じかな。でも言い方が難しくて、「やってよ」っていうと上から目線で向こうもいい気がしないんだよね。だから、「娘が気持ちいのはこういうやりかたなんだよ」って言い方をしたりして。私がしてほしいっていうより、この子がしてほしいっていう言い方をするとスムーズにいくことが多かった。
安さん:そっか! そういえばいいんだね。
蛯原さん:いろいろバタバタしていて余裕がないと、ついつい「あれやって、これやって」って命令口調になっちゃうんだけど、そうなるとケンカにしかならないから。
安さん:大ゲンカまでいかなくても、ちっちゃい言い合いになることはあるもんね。お互い子どもをもってみて、はじめてわかる考え方の違いもあるし。そういうときはまず話をしてみるけど、何か違うなと思うことを言われたときは、「じゃあそうしようか」とわかったフリをして、あとでこっそり自分が正しいと思うほうでやり直したりして。正面からぶつかりあっても仕方ないから。
蛯原さん:私も、言い方に気をつけるようになってからケンカはなくなったかな。
安さん:子どもも敏感に感じとるもんね。前に一度、東さんと言い合いみたいになったとき、娘が「ウェーン」て泣きそうな顔になったことがあって、もう二度と子どもの前で言い合いするのはやめようって思った。それにちょっと時間がたつと、「まあいいっか」って思えることがほとんどだし。
蛯原さん:他にやらなきゃいけないこともいろいろあるし、言い合いしている時間がもったいないよね(笑)。
安めぐみ
やす・めぐみ/ 1981年東京都出身。CM、映画、テレビ、ラジオ、雑誌等で幅広く活躍。アロマテラピー検定1級の資格も持つ。2011年12月に東貴博さんと結婚。15年3月に第一子となる女児を出産。現在、ラジオ番組『「焼酎ダイニングJ-FairyYASU」』、テレビ番組『ぴったんこカンカン』(TBS)、『カンニングのDAI安吉日』(BSフジ)、ラジオ番組
蛯原英里
えびはら・えり/ 1979年宮崎県出身。看護師としてNICU(新生児集中治療室)で約6年間勤務後、アパレル業界を経て、IHTAチャイルドボディセラピストの資格を取得。12年、ena AMICEを設立し活動開始。14年8月に第1子の女児を出産。15年、日本チャイルドボディケア協会設立。著書に『蛯原英里のベビーマッサージ 』など。
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。
衣裳強力(蛯原さん)/ニット¥27,000 スカート¥25,920(ともにTOCCA) (安さん)/ニット ¥26,000(ストラ)スカート私物
スタイリング/鈴木由香里(蛯原さん)、山口沙織(安さん) ヘアメイク/佐々木育美(蛯原さん)、松永香織(安さん) 撮影/冨永智子 取材・文/樺山美夏