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上手に授乳ができず涙した産後。マタニティブルーに陥っていた私を前向きにした言葉とは?

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長男は予定日よりひと月早く生まれました。
出産自体は安産だったのですが、小さく生まれたこともあって一晩保育器で様子をみることになりました。
一瞬顔を見ただけで、看護師さんに連れて行かれてしまった長男。
私は出産後ずいぶん小さくなってしまったおなかを見て、「もう赤ちゃんはここにはいないんだ…」と、なぜか空虚でさびしい気持ちに。

赤ちゃんの顔を見たら嬉しさいっぱいで、こんな気持ちも吹き飛ぶはず。
そう思っていたものの、出産の疲れで高熱を出してしまった私は新生児室に入ることもできません。
母親なのに、なにやっているんだろう…。
病室の天井を見ながらひとり涙にくれていました。

翌日、熱が下がったところではじめての授乳指導。
周囲のお母さんと赤ちゃんの間に和やかな空気が漂いはじめ、幸せな光景が繰り広げられていくなか、私たちだけは苦戦していました。
おっぱいをくわえようともしない長男と抱き方のコツがつかめない私。
看護師さんに長男の頭を押し付けてもらいながら二人がかりで必死の授乳でした。
にもかかわらず、すぐにウトウトしはじめて寝落ちする長男。

「今はもう無理みたいだから、こっちでミルク足しときますね」

結局ほとんど飲めないまま、看護師さんに促されて授乳時間は終了。
ひとりとぼとぼと自室に戻った私。
なんだか自分は母親失格のような気がしてずっしり落ち込みました。

それから2時間ごとに授乳室を訪れ、看護師さんと授乳の練習をしたのですが、相変わらず飲めない長男。
おっぱいがダメなら、と哺乳瓶を試してみても、やっぱりダメ。
なにもかも、うまくいかない…。
ネガティブ思考がピークに達していた私は、人目もはばからず泣いてしまいました。

退院まであと3日しかないのに、全然おっぱいを飲んでくれないんです。
このままだと赤ちゃんが弱って死んでしまうような気がして怖いんです。
もう安心、と思えるようになるまで入院させてもらうことはできませんか。

泣きながら訴えた私の肩をさすりながら、看護師さんはゆっくり話してくれました。
赤ちゃんはみんな3日分のお弁当を持って生まれてくるから、栄養的には心配しなくてよいこと。
今は練習の時期だから少しずつ練習していけばよいこと。
退院したらそれで終わりではなく、相談機関としていくらでも頼ってよいこと。

それらを聞いて、やっと少しだけ安心できた私。
表情がゆるんだ私を見て、看護師さんは続けました。

「お母さん、今晩まで赤ちゃんを預けてゆっくり休みませんか?」

今は産後の疲れが出て一番辛い時期、と言われて、はじめて自分がとても疲弊していることに気がつきました。
いろいろと気負いすぎていて、いつしかマタニティブルーに陥っていることすら見落としていたのです。
看護師さんの言うとおり、少し休んでみよう。
素直にそう思えた私は、一晩ゆっくり体を休めることにしたのでした。

翌日から少しずつおっぱいを飲めるようになってきた長男。
それに励まされるように私も元気を取り戻していきました。

もともと不器用な私が、初めからなにもかも完璧にできるはずがない。
なにかあったら看護師さんや周りの人に頼っていけばいいんだと、少しずつ思えるようになりました。

あの日の看護師さんの言葉がなければ、私はもっと自分を追いつめていたかもしれません。
辛くなったら一休み。苦しくなったら、誰かに頼る。
そんな風にしながら前に進みはじめるきっかけをくれた出来事でした。

著者:minimix
年齢:40歳
子どもの年齢:3歳と1歳の男の子

次男の病気を機に仕事を辞め、ライターとしての活動をはじめました。趣味はベリーダンス。歌や踊りが大好きな子供たちと、にぎやかな毎日を過ごしています。

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