25歳で結婚し、子供は1年後くらいには欲しいな…なんて思っていました。
主人も私も、結婚前から子供の話をよくしていました。
しかし、結婚後すぐに主人は寝る時間もないほどの仕事量とパワハラで、あっという間に精神的な病気になってしまいました。
病気は2年続きました。
その間も子供は欲しいと思いながら、基礎体温を計りながらタイミングをはかっていました。
その時は2人とも、主人の病気が原因で、今は子供を授かるタイミングではないんだ、と言い聞かせていました。
その後、主人は転職し、病気はすっかり治りました。
私も子供のことばかり考えるよりはと思い、パートからフルタイムの仕事に変えました。
しかし、やはり出来ない…。
そのうちに、友人たちから子供が産まれたという報告がどんどん来るようになりました。
みんな、結婚して1年ほど。
友人たちも気を使ったのか「実は妊娠していたの…」などという報告をされました。
更に、私たちよりも1年ほど後に結婚した主人の姉まで妊娠していました。
報告はなく、主人の祖父の葬儀で久々に会うと、お腹が大きくなっていることに気づき、主人に聞くと「俺も最近聞いた」とのこと。
親戚たちはみんな知っていたようですが、私たちだけ聞かされていませんでした。
その日から私はよく過呼吸になるようになり、子供が出来ないこと、周りに気を使われること、その間にも次々と妊娠・出産の報告がくることにイライラしてしまい、主人にあたっていました。
「もう、病院に行くしかない」と主人に言われましたが、「不妊症」という診断が下りてしまうのが怖く、拒否し続けていました。
そんなある日、久し振りに連絡をとった友人から不妊治療をしていると聞きました。
友人は結婚は私より遅かったものの、家族が重い病気のため、孫の顔を見せたいと早くから妊活をしていたようです。
その話を聞いてから、近くに同じような悩みを抱えている人がいると知り、自分も病院に行く決心をしました。
不妊治療で有名な病院に行ったため、毎回3~4時間待ちで休みが1日が潰れてしまいました。痛い検査もありました。
すぐに人工受精を勧められましたが、私も主人も仕事をなかなか休めないため、断りました。
その後もあらゆる検査をしました。毎週、注射を射つこともありました。
なんで女ばっかりこんなに辛い思いをしなきゃいけないんだ…と、また主人にあたるようになり、顔を合わせる度に喧嘩。
セックスレスになり、離婚や養子の話も出てくるようになりました。
その間もまた、友人たちからの報告。
FacebookなどSNSを開くと子供の写真ばかりなので、消しました。
子供のいる友人たちとは連絡をとることをやめました。
そして、仕事も辞めました。
少しでもストレスに感じることを全て経ちました。
すると、やっと妊娠しました。
検査薬に線が浮き出た瞬間に「ありがとう」と言いながらお腹を擦り、泣きました。
すぐに悪阻が始まり、病院での待ち時間は辛かったのですが、やっと「産科」に行けることがうれしかったです。
しかし、1ヶ月後「心拍がない…覚悟してください」と言われ、流産。
数ヶ月間、毎日泣きました。
そんな時にも友人から妊娠報告。
気づいたら家を飛び出し、夜道を一人で何kmも歩いていることもありました。
なんで…なんで…と何度も思いました。
そんな時に、ネットで同じような経験をした人たちの体験談を見ました。
私よりももっと辛い思いをしている人がいると知りました。
「くよくよしている親の元に子供はやってきてくれない」
と思い、病院を変えて、妊活を再開しました。
すると、すぐにまた妊娠することができ、今、妊娠8ヶ月です。
「1年くらいで子供が欲しい」なんて思っていた私はバカだったなって思います。
子供は授かるものであり、欲しいときにつくれるものではない。
授かることは奇跡なんだ、と思うようになりました。
お腹の赤ちゃんと天国の赤ちゃんに毎日感謝しています。
「こんなママのところに来てくれてありがとう」と。
まだまだ、無事に生まれて来てくれるか不安がありますし、出産後も色々な試練が待ち受けていると思います。
でもあの頃の辛さを思えば、なんでも乗り越えられる気がします。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:スヌーピーター
妊活のため、専業主婦になりました。何でも悪い方向に考えてしまう悪い癖があるため、没頭できることを日々探しながら妊娠生活を送っています。
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