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化学流産前に命の存在を知らせてくれた陽性反応。フライング検査で感じた「喪失感」と「希望」 by pika

こんにちは、pikaです。2歳の双子男児を育てています。

わたしが自己タイミングでの妊活をすすめていくなかで、1度だけ妊娠反応が陽性になったことがありました。

今回は、その時のお話です。

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薬局などで売られている市販の妊娠検査薬は『生理予定日の7日後から検査をしてください』となっているものがほとんどです。

それよりも以前に妊娠検査を行うことは俗に言う『フライング検査』と呼ばれるもので、この行為は一般的にはあまりおすすめされません。

 

第一に、早期に妊娠検査を行っても、正確な判断が難しいこと。

第二に、検査の結果(陽性か陰性か)に気持ちが左右され、ストレスを感じやすいこと。

そして今回のように、検査をしなければわからなかったはずの『化学流産』を知ることで、喪失感を感じるおそれがあること。

 

こういった背景があり、フライング検査はしない方が良いとされています。

  

わたしの場合、排卵障害があり『妊娠しにくい体質』という自覚がありました。

しかし、仕事と通院の両立が難しく。自己タイミングに頼らざるを得ない状況のなか、「どこまで妊娠に近づけているのか?」少しでも情報を得たい気持ちから、毎回生理予定日前にフライング検査をしていました。

 

排卵日がなかなかつかめず、自己タイミングでの妊活のむずかしさを感じていた妊活6周期目のこと。

妊活を始めてからは約半年の歳月が経っていました。 

その周期は生理予定日前から基礎体温が二段階に上昇し、経験したことのないほどの高温期でした。

今思うと超初期の妊娠徴候だったと思います。

 

毎回恒例のフライング検査に励んでいたある日のこと。

いつもは真っ白な検査薬に、1分ほどで『陽性』の赤いラインが。

普段なら検査終了の10分間際になり、光に透かして見たり角度を変えて見たりして「今回も陰性か~」となるのですが。

その時は違いました。

  

予想しない出来事に驚き、まだ早いとは知りつつも夫に報告。

基礎体温も順調に上がっており、かつてない妊娠の兆候に喜んだのもつかの間。

 

数日後の再検査で、陽性ラインは薄くなっていき…

7日後には陰性となり、生理が来てしまいました。化学流産でした。 

 

化学流産とは、『臨床的に妊娠が確認される前に妊娠反応が消えてしまう』ことを指し、早期に陽性となった妊娠反応の約4分の1はこれにあたるとする報告もあります。

検査をしなければ気づかずに『生理が遅れた』として認識されることが多く、実は身近によくある現象です。

(※臨床的には『流産』ではなく、通常の生理として扱われます)

 

37度近くまであがった基礎体温も急降下し、重めの生理へ。 

流産ではない。

しかし、命の存在を知らせてくれた陽性反応や、わずかながらに感じていた妊娠徴候が消えていくのは、とても寂しいものでした。

  

それでも、陽性反応が出た。

つまり、排卵がうまくいって、受精することができ、着床した。

 

当たり前のことのように思われるかもしれません。

ですが、「妊娠できないかもしれない」と思っていたわたしにとっては、その後の妊活を支えていく希望となったのでした。

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著者:pika
子どもの年齢:2歳双子

1981年生まれ。医師。2012年、妊活の記録のため「ピカ待ちブログ」を始める。その後、体外受精を経て一卵性双胎を授かり、2014年5月に双子を出産。双胎妊娠・出産の記録である「続ピカ待ち☆MD twin DIARY」を経て現在はツイッターやブログなどで双子育児の様子をお送りしています。

ブログ:「ふたご絵日記

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