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NICUの息子と初めての添い寝。自宅ケアの予行練習ができる「ファミリールーム」お泊まり体験

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妊娠8か月の時に早産で生まれた次男は、生まれてすぐNICUに搬入されました。
体重が増えれば、退院できる。
はじめはそんな風に聞かされていたのですが、呼吸状態が改善せずになかなかNICUを出ることができませんでした。

検査を進めていくなか、次男は気管軟化症という病気であることが判明、生後6か月で気管切開に踏み切りました。
苦渋の決断でしたが、これでやっと次男を自宅に連れて帰れるというめどが立ったのです。

退院の大まかな日取りが決まったある日、看護師さんから一つの提案がありました。

「いきなり連れて帰るというのも不安でしょう?一度病棟に泊まって、一日のお世話の流れを経験してみませんか?」
そんなことができるんですか!?と、一も二もなく飛びついた私。

実は、新病院に移転したばかりのNICUには「ファミリールーム」というものがありました。
自宅でもケアが必要な赤ちゃんが安心して家に帰れるように、家族の予行演習の場として利用できるというものです。
光栄にも私たちが、その利用第一号に選ばれたのでした。

 

そしてNICUへのお泊まり当日。
次男のベッドがファミリールームに運び込まれ、次男と私が二人だけで過ごせるように部屋がしつらえてありました。
これまでは一日たった2時間しか一緒に過ごすことができなかったのに、今日は一日中、ずっとそばにいられる!
そう思うと、もう嬉しくてたまらず、たくさんおしゃべりしたり、抱っこしたりして、親子水入らずの時間を楽しみました。

なかでも、一番感動的だったのは次男との「初添い寝」です。
部屋には大人用のベッドも用意されていたのですが、看護師さんからもOKをもらい、その日は次男のベッドで一緒に眠りました。
生後7か月にして、初めて実現した添い寝。
わが子の寝息を聞きながら、すぐそばには温かいぬくもりを感じられる。
一緒に眠りにつけるって、なんて幸せなんだろう…。
なんだかそのまま眠ってしまうのがもったいないような気がして、その晩は次男の顔を見つめながらずいぶん長い時間起きていました。

次男との幸せな時間を十分堪能できたNICUへのお泊まりでしたが、自宅退院の予行演習ということで次男のケアすべてを任されていたので、かなり忙しくもありました。
授乳や搾乳、オムツ替えはもちろんのこと、痰の吸引、母乳や薬の注入、着替え、入浴、リハビリ…。
必要な物品がすべてそろっているNICUでさえバタバタとあわただしく、あっという間に時間が過ぎていきました。
自宅に帰ったら、これに加えて家事や長男のお世話なども普段通りこなさなくてはいけないとあって、目のまわるような忙しさになりそうです。

それでも、NICUで次男と一緒に過ごした「特別な一日」が、退院すれば何気ない日常になっていくのだと思えば、そんな忙しさすら楽しみに感じられました。

お昼頃になって主人と長男が私を迎えに来てくれましたが、次男とともに楽しい時間を過ごした後の別れは、いつにもまして後ろ髪をひかれる思いでした。


もうちょっとでおうちに帰れるからね。
そうしたら、またお母さんと一緒に眠ろうね。

 

もうじき訪れる次男の退院日を楽しみにしつつも、ちょっとだけ泣きながらNICUを後にしたのでした。

著者:minimix
年齢:40歳
子どもの年齢:3歳と1歳の男の子

次男の病気を機に仕事を辞め、ライターとしての活動をはじめました。趣味はベリーダンス。歌や踊りが大好きな子供たちと、にぎやかな毎日を過ごしています。

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