妊娠中に読んだ育児書に、”子どもが虫歯になるのは、2歳半までに同じ箸やスプーンを親が共有したり、噛み与えをすることで親の虫歯菌が感染するから”と書いてありました。
それを見て、息子に離乳食を与え始めた生後8ヶ月頃から専用のスプーンや箸を用意し、噛み与えはおろか、絶対に私の使った箸でご飯はあげない、夫にも使った箸で息子にご飯をあげないよう注意するなど、箸を共有しないよう徹底してきました。
しかし、せっかく1年頑張ってきたのに、その努力が水の泡になる出来事がありました。
それは1歳11ヶ月の息子と私たち夫婦、義両親で晩御飯を食べに行った時のことです。
義両親とは、息子が生まれてから月に2度は家に遊びに行って孫の顔を見せるようにし、誕生日などの節目には自宅に招待するなど、比較的いい関係を築いてきました。
ただ、出産後から私の中で確固とした育児スタイルができ、そぐわないやり方をされると「イラッ」とすることがしばしばありました。
歩行器は使わないでほしいとか、お菓子はあまりあげないでほしいなど、嫁としての立場を考えつつ、やんわりお願いしたこともあります。それでも、義両親に対して注文を付けるような形になり、申し訳なさを感じていました。
そしてあまりに色々取り決めをしているので、さすがに箸のことまで注文を付けると、二人から「細かい嫁だな」と思われそうで、なかなか伝えられずにいました。
しかし、息子は人が口を付けた箸であろうがお構いなしに何でもモリモリ食べます。
だんだんと「これはちょっと危険かも。いよいよ二人に言わないといけないかもなぁ」と思い始めていました。
そんな矢先の食事会です。
お料理が運ばれてきた後、最初は隣に息子が座り、私がご飯をあげていたのですが、テーブルに置かれた蒲鉾を気にしている息子に気づいた義母が突然、一切れでは大きいからと、直接かじって半分にし、義母が使っていた箸で息子にあげてしまったのです!
その時の私の衝撃たるや、ショックすぎて半泣き状態でした。
「ぎゃぁー!何てこと!やだー、虫歯菌がうつる!」
そして1度ならず、自分の箸で半分に割り、そのまま息子に与えてしまいました。
「ひぇー!お願い!もうやめてぇ」
口では笑っていましたが、あまりの動揺に顔は引きつっていました。
そして虫歯菌の感染もさることながら、義母の使った箸が純真な私の可愛い息子の口に入ったことにも寒気を感じました。
これが実母だったらまだ我慢できたと思います。
しかしいくら仲が良いとはいえ、義母はあくまで他人。私でも義母と同じ箸を使うことはためらいを感じてしまいます。それが我が息子にと思うと、義母には申し訳ありませんが、正直虫唾が走りました。
「歯槽膿漏はない?そういえば、口も少しくさかった気がする。そんなお義母さんが使った箸が息子に…。気持ち悪い」
更に悔しいことに、夫もその光景を目の前で見ているのに、一言も注意してくれません。
「ちょっと!家でさんざん箸は別にしてってお願いしてたじゃん!今の見た?お義母さんが使ってた箸であげちゃったよ!あなたから何か言ってよ!」
全く気にする様子のない夫に心の中で腹を立てていました。
これで1年半、毎食毎食気を付けていた私の努力が全てパァです。
そしてそれからも、義両親と一緒にご飯を食べるたびに義父、義母は平気で使っていた箸で息子にご飯をあげています。今からでもはっきり「使っていた箸でご飯をあげないてください」と言うべきか悩んでいます。
今さら、もう遅いでしょうか…。
著者:@キャティ
年齢:30代
子どもの年齢:2歳
北海道在住の専業主婦。イヤイヤ期に差しかかった2歳の息子に、毎日あたふたしている新米ママです。
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。