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小さな鼻から胃にチューブを通し…初乳を飲む長男の姿に「代ってあげたい」と涙

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長男は、妊娠34週の時に早産で産まれました。

産まれてすぐの長男は心拍と呼吸が安定しておらず、すぐにNICUへ。

産まれてすぐに我が子を胸に抱く…そんな憧れはもちろん叶わず、その日は長男の顔を一瞬見られただけでした。

 

次の日。夫と一緒にNICUへ長男に会いに行きました。

やっと会える!!私はとてもワクワクしていましたが、NICUという聞き慣れない場所で長男がどんな状態でいるのか、元気なのか、不安な気持ちももちろんありました。

 

初めて見たNICU。

最初の正直な感想は「異様な空気…」でした。

薄暗い部屋に、たくさんの保育器、モニターや点滴のポンプ、人工呼吸器など。

モニターから流れる、ピーピーという無機質な音が鳴り響いていました。

 

NICUの看護師さんに案内されて、長男の元に向かう私と夫。

そして、ある保育器の前に案内されました。

保育器の中で、ぐっすりと眠っている長男。

あまりの小ささ、手足の細さにショックを受けました。

その細すぎる手には、2本の点滴。

取れてしまわないように、テープでぐるぐる巻きにされています。

胸には心電図、足には酸素量を計る機械。

たくさんの線に繋がれている長男を見て、私も夫も絶句してしまいました。

 

保育器に手を入れて長男と触れ合っていると、看護師さんがやってきました。

「お母さんが持ってきてくれた初乳、早速飲ませてあげましょうね」

長男を産んですぐに、助産師さんが搾乳してくれた私の初乳を、長男に飲ませるというのです。

私はもう哺乳瓶をくわえられるのかと驚きました。

しかし、看護師さんが持っているのは、とても細い透明のチューブです。

「赤ちゃんはまだとても小さいので、まだ上手に哺乳瓶の乳首を吸えないんです。なので自分で上手に吸えるようになるまでは、このチューブを鼻から胃に通します。そしてチューブを通して直接胃に栄養を送りますね」

淡々とした説明に私と夫は「はぁ…」と聞いていましたが、すぐに「え?!鼻から胃ですか?!」とほぼ同時に声を出しました。

「大人でも鼻からチューブなんて苦しいだろうに、それをこんな小さな赤ちゃんにするっていうの?!」

私はゾッとして、想像しただけで涙があふれました。

 

看護師さんは保育器に両手を入れると、慣れた手つきで鼻へチューブを入れ始めました。

するとチューブが3分の1ほど入ったところで、長男が苦しそうにもがきだしたのです。

眉間にシワを寄せ、目をギュッとつぶり、小さな体で必死に抵抗します。

そして長男は、とても小さな声で泣き声をあげました。

 

その姿に私は涙がこぼれてしまいました。

「ごめん、こんなツラくて痛い思いをさせて。私が早く産んでしまったから…。本当にごめん。私が代ってあげられたらどんなにいいだろう…」

早産になってしまったことを、私は心から長男に詫びました。

鼻にチューブを通した長男は、なおさら多くの管に繋がれてしまい、とても痛々しい姿に。

しかし、その甲斐あってか、母乳をぐんぐん胃に送り込み、体重も順調に増えていきました。

 

その後、めきめき元気になり、保育器は1週間で卒業しました。

ベビーコットにうつり、看護師さんも驚く程、哺乳瓶で母乳やミルクを飲みまくる長男。

飲ませる量は医師からの指示で決められているのに、「まだ足りない!もっとちょうだいよ!」とよく泣いて、看護師さんを困らせていたようです。

 

産まれた時は健康状態があまり良くなかった長男。

新生児科の医師からも、母乳のおかげで状態が安定したのだろうといわれました。

胃にチューブを通した時の長男のあの苦しそうな顔は、一生忘れられないと思います。

しかしチューブがあったから私の母乳が送られ、元気に育ち、当初2ヶ月入院の予定が1ヶ月で退院出来たのです。

今ではあのチューブは、長男の命綱だったんだなと思っています。

著者:かつどん子
年齢:30代
子どもの年齢:3歳・1歳

男の子2人のママ。毎日元気に走り回っている2人を後ろから必死に追いかける日々。趣味はドライブと食べること。週末は美味しいものを求めて家族みんなでお出掛けしています。

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