妊娠・出産・育児の情報サイト


「よく頑張ったね」って言ってほしかった‥。 孫の誕生を誰よりも楽しみにしていたお母さん

f:id:akasuguedi:20160908152905p:plain

 

誰よりも楽しみにしていた孫の誕生

5年付き合った彼との子供を授かり、母と2人で暮らしていた家を出て結婚しました。

母は、私が小さい時にガンをわずらい、入院、手術、父との離婚。命がけで私を育ててくれました。

 

妊娠がわかった時、私は不安で仕方ありませんでした。

元々、子供や赤ちゃんにどう接していいか分からず、赤ちゃんが苦手。順番が違ったことや結婚に踏み込むことなど、考えることが多くてパニック状態でした。

でも妊娠検査薬を見た母が、涙を流して喜び、「あんたなら大丈夫だよ!」と言ってくれて、私は産むことを決意しました。

 

病院の定期健診も毎日ついてきて、

「楽しみ楽しみ」と早くも孫フィーバーになっていました。

赤ちゃんの服を買ってくれたり

気が早く離乳食を勉強したり

誰よりも楽しみにしていました。

 

妊娠8ヶ月の時、母の体調が悪いというので病院に行き、検査をするとガンが再発していることが分かりました。

 

入院をしてちゃんと治療をしても一年、そうでなければ半年

と告げられました。

 

母は、赤ちゃんの面倒を見たいから、入院はしないと決めました。

何度も説得しましたが、母の決めたことは変えられませんでした。

「孫の顔を見たら絶対生きる気力になる!」

と、自宅での治療を選びました。

 

私の仕事が産休に入ってからは、毎日母の家に行きました。

体調が良い時は健診にも来て、うごうごと動く赤ちゃんを見ては、早く会いたいと言っていました。

 

でも、36週の時、母は亡くなりました。

 

実感が湧かず、涙を流す暇もないまま、母を見送り、残されたことをやるだけでした。

ただ、赤ちゃんだけはちゃんと産まないと、という気持ちしかありませんでした。

そして予定日を過ぎ、40週と6日で女の子を出産しました。

真っ赤な顔を見て、小さい泣き声を聞いた瞬間に、涙が溢れて止まらなくなりました。

 

可愛くて、小さい赤ちゃん

本当に誰よりも抱かせてあげたかった

よく頑張ったねって言って欲しかった

赤ちゃんを母に会わせたかった

 

色々な感情で涙が止まらなくなり、立ち会いしてくれた旦那に

「ちゃんと見てくれてるよ」

と言われて、やっと母の死を受け入れました。

 

今は毎日母の仏壇に娘と手を合わせて、元気に育っているよ。

これからも見守っていてね。と報告しています。

ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事

【助産師監修】【母親学級・両親学級特集】お産は赤ちゃんとの協働作業というけれど、どういうこと?【助産師監修】【母親学級・両親学級特集】お産は赤ちゃんとの協働作業というけれど、どういうこと?第3回目はお産の時赤ちゃんもがんばっているとはどういうことなのかを説明していきます。出産のとき、ママは大きな痛みに耐えますが、この時によくかけられる「赤ちゃんもがんばってるからママも一緒に!」という言葉。では、赤ちゃんは…

著者:はし子

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。