乳がんと分かり、しかも検査の結果、乳房部分摘出じゃなくて全摘出です、となった時のこと。
かかっていた先生が「形成外科と連動して乳がんの全摘手術の後そのまま再建手術もできますよ」と提案してくれてくれました。
おっぱい取りっぱなしじゃなくて再建できれば嬉しいし、
しかも同時にできるなんてラッキー、と同時再建手術を選択しました。
乳房再建は人工物のインプラントでも、自分の体を使う自家組織でも。
それぞれメリット デメリットがあるけど、とっちゃったおっぱいをまた作れちゃう
というのは乳がん患者の方の心をほんと助けてくれる方法です!
私は背中の自家組織から移植しておっぱいを作る方法を選択。
デメリットの「手術時間が長くなる、自家組織をとった傷ができる」ということより
メリットの「術後のメンテナンスフリー、再建後に暖かい温度がある」、がポイントでした。
ちなみに、乳がん手術後 乳房再建する方はインプラント、いわゆるシリコンを入れて再建する人の方が多いみたい。
そしていざ手術。
乳がん摘出手術が1時間半。
その後の背中から血管や神経もつけた生きた状態の組織を乳房に形成して胸に入れる再建手術が4時間半。
背中から 前に入れちゃうって すごい!
ただ、これは全く自分の認識不足が故なんだけど
背中の組織をとったところが術後人生最大級に痛い!
そりゃ、切って持っていってるんだから当たり前。
計画的大ケガ。
手術前は、術後の痛みまでほとんど考えてなかった。
手術直後はまずは強烈な吐き気でヘロヘロで、
無事生き延びた、とか 先生ありがとう、という感謝とか
人間的な心からは程遠く、、、
ただ私の母親は大きい外科手術の経験者ゆえ、術後痛いとわかっていて、
「だいたいシェリーはいつも見込みが甘い。陣痛も甘く見てたわよね、、、」と言われる始末。
そうそう、この時の痛みは、私が人生で経験したマックス痛、
陣痛に匹敵だっったんだけど、
男性である主治医にはイマイチ響かなかったみたい〜
術後4年になるけど、
再建したおっぱいはナチュラルに仕上げてもらい大満足。
背中の移植後の傷は組織をとったにもかかわらず
きれいに縫ってもらったので ほとんど目立たない!
先生方にとっても感謝しています〜
シェリーカトウ
イラストレーター。東京造形大学卒業。文具・雑貨の企画、デザイン、プロデューサーなどを経て、1000点以上の製品作りを経験し、『GOOD DESIGN賞』を2回受賞する。その後、フリーランスのイラストレーター・漫画家として活動中。
女性がかかるがんの中で一番多い乳がん。全国でも乳がんの罹患数は増加の傾向にあり、まさに他人事ではありません。 しかし、「国民生活基礎調査」によれば、 女性のマンモグラフィー検診受診率は23.7%と欧米の7、8割という受診率と比べても非常に低いのが現状です。その主な理由は「行きづらい」「どんなことをするのかわからないので、怖い」というものです。 本書は、その問題を解決するために、乳がん検査から、がんの発見、治療までを事細かに描写したエッセイ漫画です。 実際に片方の乳房を全摘出した著者が、「乳房は元に戻るのか?」「お金はどれくらいかかるのか?」 「どんな方法で治療するのか?」「手術後も元気でいられるのか?」といった人には聞けない女性の悩みに漫画で答えます。 さらに著者の執刀医が、乳がん検診の現状やがんへの対応などをデータを交えてわかりやすく紹介。 がん罹患後の家族との関係、がん友達との会話など 乳がん患者のリアルを明るく楽しく読みやすいテイストに仕上げています。