妊娠・出産・育児の情報サイト


おしりの穴が2つある?! 検索してみた結果に真っ青、焦りと不安に飲み込まれた日

f:id:akasuguedi:20160905222551p:plain

妊娠する前から決まってた名前、妊娠してから作り溜めた手作りの我が子へのプレゼント。重症妊娠悪阻の中の勤務も入院も、夫に笑われながら繰り返した逆子体操も、夏の暑い日の臨月散歩も、苦を喜に変えてくれたお腹の娘の存在。

絶食投薬となったお産直後も、頻回授乳で一睡もしない夜を過ごした初日も、おかしな寝息や温かさで全ての辛さを感じないくらい幸せをくれた娘。

これからどんなことをしよう、どんな風に育てていこう、と期待と夢で溢れていた産後入院の日々。

 

そんな中、体調も落ち着き、母乳の出も娘の体重も問題なしと判断されて、いよいよ明日が退院と決まった日の夕方。

少しずつ慣れてきた手つきで、少し多めに出た娘のうんちを笑いながら、オムツ替えを嬉々としていたときのこと。

 

「あれ?おしりの穴が2つある…?」

 

肛門の少し後ろにもうひとつ穴らしきものを発見。

見たことのない光景に一瞬固まったけれど、まあまあまあ、と自分を落ち着かせ、オムツを替えて授乳をして寝かしつけ

寝顔に思わず顔を綻ばせながら、携帯で何気なくおしりの穴について検索。

 

検索結果が表示されて、目に入った文字たちを見て、音も温度も色も、サーっと引いていきました。

関係のない記事を開く度に、焦って繰り返す操作ミス。増えてくる冷や汗と動悸

 

「仙骨部皮膚洞:脊椎まで穴が繋がっていたら、髄液が漏れだして下半身不随になる可能性もある」

 

体が、頭が、動かないという感覚を初めて覚えました。

娘のぐふーっという豪快な寝息が聞こえたとき、はっとして、綺麗に閉じたオムツを慌てて開けて、おしりを確認。でも、どれだけ確認しても、穴らしき存在や検索写真や詳細との相違が見つけられませんでした。

 

看護師さんに相談するも、あら?と不安になる言葉の後の、あやふやで素っ気ない返事。

夫に連絡するも、おしりに穴が2つなんてあるわけない、と聞き入れてもらえず。

焦りと孤独感に襲われる中、娘を抱き締めながら、ごめんね、ごめんねとただただ謝ることしかできませんでした。

 

これまで抱いてきた期待や想像はなんて独りよがりだったのかと。

妊娠生活を細かく振り返りながら、あれがいけなかったのかこれがいけなかったのかと止まらない自分への叱責。

幸せそうな顔で眠る娘を見ながら、申し訳なさで涙が止まりませんでした。

 

不安と後悔と覚悟がぐちゃぐちゃにいりまじったまま夜を明かし、医師に見てもらえたのは退院間近の健診のとき。

結局、穴は脊椎まで到達しないところで閉じていそうで、皮膚洞ではなく皮膚陥没だろうという判断に。部屋に戻ってから、脱力。

 

でも、これから先、歩くのが遅くても言葉が遅くてもイヤイヤ期がひどくても不器用で引っ込み思案だったとしても、どんなことがあっても、元気に生きてくれてるだけで充分だと思えるな、と心の底から思いました。

脱力で吐ききった息をようやくゆっくり吸えた頃に、呑気な娘のおならが響いて、思わず涙。娘を抱き寄せながら一人で笑いました。

 

それからというもの、不要な焦りや涙は、娘の前では封印。

多少転んでも大丈夫大丈夫と笑い、たくさん出掛けてたくさん歌って、たくさんおしゃべりをして育ててきました。

 

今、娘は、活発で好奇心旺盛で、ちょっと内弁慶だけど、おしゃべりと歌が大好きな、元気な2歳になりました。

もうすぐお姉ちゃんになる予定で、お腹の子に向かって歌ったりお話ししたり撫でてくれたり。

娘のこんな姿をあのときの自分に見せて、大丈夫だよって言ってあげたいです。

きっと娘も私の頭を撫でながら、大丈夫よーって笑うのでしょう。

 

焦りと不安と恐怖と後悔にとりつかれたあの夜は決して忘れられず、思いかえすと涙が出そうになりますが、そこから教えてもらった、子供を育てることへの責任を胸に常に刻みながら、これからも前を見て、逞しく楽しく子育てをしていきたいと思います。

著者:こめ

娘を溺愛してやまない夫と、私を溺愛し夫を自分と同等と見なしているかのような娘と、愉快で賑やかな日々を送っています。もう少しで家族が増える予定。激しい胎動と娘と夫のアクロバティックな寝相で、眠れぬ夜を過ごしています。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。