一人目は普通分娩、二人目は無痛分娩で産みました。
長女のときは、予定日から10日を過ぎても何の気配もなく、さらにちょうど予定日頃に帯状疱疹を患ったせいで私自身の体力も落ち気味だったため、そろそろ出そうということになりバルーンと促進剤を使い、最終的には吸引での出産となりました。
分娩台の上で初めて長女を抱いたとき、「時代が時代ならこの子は無事に産まれてこられなかったかもしれない。元気で良かった。」と思うと同時に、「無理矢理に産んでしまって可哀想なことをしたのでは…」とも思いました。
産後の情緒不安定もあったのかもしれませんが、その後もしばらく出産のことを思い出しては不甲斐なさを感じることがあり、子供の寝顔を見ては泣いた日もありました。
その時の私にとっては、悔いが残るお産になってしまったのかもしれません。
それに比べ次女の出産の、何と満足をしたことか(笑)
37週に入ったその日がちょうど検診だったので病院に行くと、内診を終えた先生に「少し子宮口が開いてきているから産む?」と聞かれました。
しばらく前から微弱の陣痛みたいな張りもあったので、自宅で2歳の長女と二人きりでいるときに急に産気づくよりもいいなと私も快諾し、そのまま入院して出産となりました。
ベッドが分娩台になるLDRの部屋が運よく空いていたので、そこに横になって上の子と一緒にテレビを見ながら陣痛がつくのを待っていました。
陣痛室から分娩台まで痛みと酸欠で意識朦朧としながら移動した長女のときを思い出し、「このベッドですべてが進むなんて何て幸せなんだろう!」とすごく嬉しかったです。
先生が子宮口を刺激してから徐々に陣痛が強まってきたので、腰から麻酔薬を入れ無痛分娩が始まりました。
促進剤を入れ始めて3時間ほど経過した頃、また痛みやお腹の張りが強くなったので麻酔を増やしました。
余程麻酔が強いのか、足先の間隔はなく、膝も自分では立てない状態でした。
それでも子宮の収縮はハッキリと感じますし、お腹の張りに合わせて痛みもあります。ちょうど生理時の重たい鈍痛が続く感じでしょうか。
こんなに麻酔が効いているのにまだ痛みがあるなんて、人間を一人産み出す力というのはとてつもなく強いのだなあと感心しました。
いよいよ子宮口が全開になり「いきんで!」の声に合わせて力を入れると、“グググッ”と赤ちゃんが下がってくる感覚が体の中から響いてきました。
「あぁ!もうすぐ産まれてくるんだ」という喜びと、今度こそ自分の力でこの世界に送り出せるという感動で胸がいっぱいになりました。
「おぎゃー」と元気な産声を聞いたとき、喜びと達成感で涙が出ました。
この涙と共に長女のときの不甲斐ない思いも一緒に昇華できたように感じます。
隣を見ると主人も涙ぐんでいましたが、長女のときは号泣だったので「二人目はそんなもんか!」とツッコミを入れ、二人で笑い泣きしたのがいい思い出です。
著者:しずく
年齢:34歳
子どもの年齢:2歳
向上心を忘れず日々を楽しむ好奇心旺盛な二児の母!
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