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産院に連絡すべき?耐えるべき? 判断が難しい「前駆陣痛」について ~産婦人科医きゅー先生の本当に伝えたいこと~

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こんにちは、産婦人科医のきゅーと申します。

前回は、「産後うつとマタニティブルーの違い」についてお話しさせていただきました。

今回のテーマは「前駆陣痛。前回同様、「とにかくわかりやすく信頼できる妊娠情報」をモットーに説明したいと思います。

 

痛みが継続しないのが前駆陣痛

満期に入ると、おなかが張って痛みを感じることが増えます。

1時間に6回以上の定期的な張りと痛みが分娩まで継続することが「陣痛」の定義となりますが、陣痛のような子宮収縮があっても、分娩に至らずに消失してしまうのが、いわゆる「前駆陣痛」です。

前駆陣痛陣痛の区別は非常に困難です。さらに、人によって始まるタイミングも、痛みの感覚も異なるため、前駆陣痛については、医師も一定のアドバイスをするのが難しく、「とりあえず、様子を見ましょう」というのが正直なところです。

 

産院にすぐ連絡する場合、様子を見る場合

「様子を見ましょうと言われても超痛いし、もしかしたら陣痛かもしれないし…」。

 

お産が初めての妊婦さんにとっては、前駆陣痛といえども不安で仕方ないですよね。不安になったら、まず産院に連絡をしてみましょう。その際、以下の情報をきちんと伝えられる様にしましょう。

 

・ 痛みの周期(何分おきか?・同じ間隔で痛むのか?・強くなっているのか?)

・ 自宅から産院までにかかる時間

・ 破水があるかないか?

・ 前回出産を経験していた場合、分娩時間はどの程度だったか?

・ 妊娠中にリスクを指摘されていたか?(GBS感染や妊娠糖尿病妊娠高血圧症候群など)

 

産院に電話をして上の様な情報を伝えると、病院に行くタイミングかどうか電話口で助産師さんが判断してくれます。

 

こんな場合はすぐに産院へ連絡を!

前駆陣痛の可能性が高い場合や、陣痛周期がまだ一定でない場合は、「まだまだもう少し」と自宅待機を告げられるのですが、破水したとき、GBS(B群溶血性レンサ球菌)検査で陽性と判断された人などは、早めの受診が適切なケースもあるので、すぐに病院へ連絡してください。

GBSの場合、経膣分娩による赤ちゃんへ産道感染のリスクを下げるため、出産時に抗生剤の点滴を打つなど、分娩前に準備が必要になるからです。

 前駆陣痛は、満期に入るといつでも起こりうる症状ですし、陣痛との区別は基本的にはつきません。不安を感じたら、まず連絡してみてください。

 

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きゅー先生

産婦人科医・医学博士。「遠藤レディースクリニック」院長。アメブロ公認トップブロガー。「専門的な知識をとにかくわかりやすく!」をコンセプトに開設したブログ「産婦人科医きゅーさんが本当に伝えたい事」が評判を呼び、現在23000人を超える読者に向け産婦人科の知識を伝えている。

書籍:『妊娠・出産を安心して迎えるために 産婦人科医きゅー先生の本当に伝えたいこと』(KADOKAWA)