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腹囲110cm。双子を2人ともお腹の中で大きくしたい…母体の限界まで耐えた37週

私は元々子どもが苦手でした。

そんな私が一人目を出産したのは4年前。

マタニティブルーや産後クライシスを経験し、長い間、子どもが可愛いという実感が持てませんでした。

そんな中、夫から二人目を提案され、正直子どもは一人で充分、との思いもありましたが、すでに35歳。

高齢出産のリスクは医療ドラマや情報番組等でたびたび取り上げられていたので、早いに越したことはないということもわかっていて、そう簡単には妊娠しないだろうとゆるい妊活をスタートしたのです。

 

しかしスタートから1周期で思いもよらず妊娠。しかもまさかの双子でした。

直ちに総合病院への転院手続きが取られ、その日のうちに担当医師から、私の抱えるリスクについて説明がありました。

高齢出産であること、一人目が帝王切開であったため、子宮破裂の危険もあること、そして何より双子のうち一人が胎児発育不全であるということ…。

双子と判明した時点ですでに2週間分の大きさの差がありました。

そのため、管理入院になったり、最悪の場合、外の世界で生きられるギリギリの22週で出産になる可能性もある、と言われました。

上の子を妊娠する前に流産を経験していた私にとって、この医師の説明はとても不安を覚えるものでした。

 

それから妊娠週数が増すごとに、出血や重い悪阻、貧血、便秘、痔、恥骨痛、妊娠糖尿病等、数々のトラブルに見舞われ、さらに胎児発育不全の不安もあり、1日1日がとても長く感じました。

また6ヶ月で臨月のようなお腹の大きさになり、上の子の相手をするのもやっと、といった状態でした。

 

そして32週の健診の際、小さい子の発育が見られない、と指摘され、即入院となりました。

その時、小さい方は1,000gにも満たない大きさで、このまま出産になったら、無事に育つのだろうか、と不安で仕方ありませんでした。

また上の子を残して最大2ヶ月も入院するのかと思うと、寂しさと心配で涙が溢れました。

 

しかし入院してから小さい方は僅かながらも成長してくれ、何より元気に動いてくれてたので、他の双子ママが早産で次々出産していく中、私は帝王切開ギリギリの37週まで持ちこたえることができました。

最後は腹囲が110cmを超え、歩くのも激痛、妊娠糖尿病のためのインスリンの投与量も相当量に増え、足は浮腫んで靴が履けなくなりました。

看護師さんたちからは、今が母体の限界だね、よくここまで頑張ったね、と褒めてもらいました。

 

そして37週と2日目、男子の双子を出産しました。

一人は2900g、もう一人は1750gでした。小さい子はNICUに1ヶ月ほど入院しましたが、8ヶ月の今では成長曲線に入り、小児科の先生を驚かせています。

 

以上のように、双子の妊娠出産はトラブル続きで、子どもを無事に産むということは、奇跡であると気づかせてもらいました。

そして、子ども嫌いだった私が、子どもはかけがえのないものと思えるようになりました。

上の子プラス双子育児は想像を絶する大変さですが、三人の子どもたちに、生まれて来てくれてありがとうという気持ちをいつまでも忘れずにいたいと思います。

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著者:あやペコ

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