妊娠・出産・育児の情報サイト


妊娠中に悪性腫瘍が発覚。お腹の赤ちゃんの無限大エネルギーに励まされて

f:id:akasuguope04:20160510170027j:plain

妊娠5ヶ月目。つわりが終わり、お腹の赤ちゃんも順調で、幸せいっぱいだった私のもとに届いた知らせ・・・。
もともと私の甲状腺には腫瘍がありましたが、大きさも小さく、細胞診でも悪性ではなかったので、数年にわたり定期的に検査をし、経過観察をしていました。しかし、妊娠5ヶ月のときに行った定期検査で悪性と診断されました。

お腹の赤ちゃんが生まれるまであと約半年。手術は全身麻酔をかけないといけないため、病気を抱えたまま、赤ちゃんが生まれるのを待つのか、それとも・・・。一瞬頭に最悪な場合がよぎりました。

すぐに手術をするか否か判断するため、他の場所に転移などないかCT検査をすることになりました。

お腹の中の赤ちゃんに放射線が当たらないよう、特別な板をお腹の上に乗せての検査でした。後日結果が出て、お医者さんと相談したところ、幸い進行の遅い病気なので、赤ちゃんが生まれてからすぐに手術をしましょうという話にまとまりました。


その時はひとまずほっと一息をついたものの、やはり自分の体の中に病気がとどまっていて、少しずつでも体を蝕んでいっていると思うと、不安の拭い去れない日々が続きました。

赤ちゃんor自分の体』で葛藤するママさんたちを描いた闘病記などを何冊も読んで、自分の気持ちの持っていきどころを求めてさまよっていました。

私はシングルマザーの家庭で育ち、実母を数年前に病気で亡くしていました。主人や義父母には伝えきれない気持ちのはけ口がなかったのです。

そんな私の気持ちをよそに、お腹の赤ちゃんは、何のトラブルもなくすくすくと育ちました。微量でも、検査で放射線をあびせてしまったことに罪の意識も感じていた私に、『わたしのことは心配いらないから大丈夫!』と言ってくれているみたいでした。

出産のときは、夕方から始まった陣痛を経て、分娩室へ。

お腹の赤ちゃんの体の向きがずれていて少し時間がかかるかも、とのことでした。けれど機械を通して聞こえてくる心音は少しも弱まることなく、大きな音を鳴らしつづけました。

助産師さんも「すごい!赤ちゃん、とっても強い!」とこれには驚いていました。

 

こうして無事、元気な姿で私の目の前に生まれ出てきてくれました。助産師さんが赤ちゃんを抱いて見せてくれたとき、実感がわかず『わぁ、動いてる・・・!』と思ってしまいました。

 

我が子が生まれてから、私は手術に向けて詳しい検査をしました。妊娠中にはできなかった造影剤を使ってのCT検査などを再度行い、手術をすることになりました。

ずっと完全母乳で育てていましたが、手術のための入院中は、痛み止めなどの点滴をするため母乳があげられません。ミルクに移行するため、手術の少し前から母乳を減らし、ミルクを与え始めていました。ここでも娘は、ミルクを嫌がることなくすんなりと飲んでくれました。

『今度はママが頑張る番だよ』と背中を押してくれているようで、なんてお利口な娘なんだろうと涙が出そうになりました。

 

あとは、自分のおっぱいの手当て。自動搾乳機を購入し入院中起きあがれないときでも搾乳できるように、自宅でも布団に横になりながら試しました。実際、4時間の手術が終わった後、麻酔から目覚めてみるとおっぱいはパンパンに。その時はまだ身動きできる状態ではなかったので、産科から助産師さんにきてもらい、搾乳・圧抜きをしてもらいました。

退院から数日後、術後の経過も良好で、再び我が子を胸に抱き授乳できたことが、とても嬉しかったのを覚えています。

もうすぐ3歳になる娘。生まれる前から問題を抱えたこんなママのもとに、ちょっとしたトラブルもものともせず生まれてきてくれ、これまで大きな病気もせず元気に育ってくれ、感謝の気持ちでいっぱいです。我が子からこんなに無限大のエネルギーをもらえるなんて思ってもみませんでした。

著者:なぎ
年齢:31歳
子どもの年齢:2歳

2歳11か月の娘を子育て中。合唱ママサークルで親子共々、歌い、踊っています。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。