長女を出産してあっという間に一年が過ぎ、わたしは仕事に、娘は保育園に慣れ始めた頃のことです。
食欲が湧かず、胸やけしたような何ともいえない独特な感覚。わたしには覚えがありました。
長女を妊娠した際、朝から晩まで吐き続け、心身共に削られ、グロッキーな日々を過ごした記憶。
カレンダーを見ると、生理予定日から一週間以上過ぎています。間違いない、と確信しました。
ついに始まってしまったのです。妊婦 vs つわり。壮絶な第2ラウンドが…!!
新たなスタートには予想外の展開がありました。妊娠検査を受けに行ったところ、検査の途中で先生が急に黙り込んでしまい、何やら異常があるのか…とドキドキしていたわたしに告げられたのは「多胎妊娠」であるという事実。
しかし、もっと深刻な状況を予想していたわたしは「なんだ双子か、よかったー」と安堵し、さらっと流してしまいました。その先に待ち受けているものが何かも知らず…。
多胎妊娠は、早産や貧血、妊娠高血圧症候群になりやすいなど、様々なリスクが高まります。
わたしは運良く、それらの異常はみられず、その後38週で予定帝王切開で無事に双子を出産することになるのですが、妊娠中に一番苦労したことと言えば…。
双子の心拍が確認できた、妊娠7週の頃です。
白米が食べられない。←経験済
肉、魚が食べられない。←経験済
お茶が飲めない。←経験済
アイスが食べられない。←new!
水が飲めない。←new!!
1ヶ月で体重が一気に10kg落ちました。
おかしいと思い調べてみたところ、多胎妊娠ではつわりの症状が重くなることもある、との記述を発見。
つわりの症状自体が個人差が大きいものなので一概には言えませんが、しっかりそのパターンに当てはまってしまったようです。
「つわりにはビタミンB6が効くって今回は知ってるしー♪」と意気揚々に買ってきておいたバナナ、アボガド、ピーナッツ類には触れることすらできず、撃沈。
さらに季節は真夏、水が飲めないのは致命的です。
1歳半になる娘とお腹の中の双子、家事と仕事を抱える中、倒れる訳にはいきません…。脱水になる前にどうにかして水分を摂取しなければ、と必死でした。
味が薄い液体はことごとく受け付けず、100%グレープフルーツジュースとアイスコーヒー(カフェイン摂取を気にしている余裕もありませんでした)、固形物はほぼコンビニのカットパインとカットりんごのみで過ごし、24時間以上飲み食いできずにふらついてきたときは、早めに病院へ行き点滴を打ってもらい、なんとか倒れずに済ませることができました。
一方、前回の経験を生かすことのできた点もあります。つわりの最中は仕事と家事をフルにこなすことは不可能、と前回学んでいたため、職場と家族への報告を早めに行い、サポート体制は万全でした。
特に、吐きづわりと臭いづわりには辛すぎる作業だった食事の支度と洗濯を、義母と主人に替わってもらえたのは大きかったです!
今考えると、お腹の赤ちゃんにとって大事な時期である妊娠初期を、周囲のサポートでなんとか安定期まで繋ぐことができたからこそ、ハイリスクな多胎妊娠であっても出産までトラブルなく過ごすことができたのではないかと思います。
多胎妊娠だと、経過が順調な人でも管理入院で長く家を空けることになったりするため、特に家族の協力が不可欠です。
今、わたしが元気な赤ちゃんたちと毎日を過ごせるのも、あの時、周囲の方々に助けてもらったおかげ。
本当に感謝です。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:三浦ボブ
2歳の娘と0歳男女の双子のお世話をしています。育児休暇中。主人が農家長男のため、世帯人数10人超えの三世代同居の嫁も兼任。同じ野菜で毎日違う献立を考えることに苦心しています。
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