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揚げ物しか受け付けない食べづわり

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出勤するために朝起きると、二日酔いの状態で船に乗っているような、なんとも身の置き所のない気持ち悪さがありました。

もしやと思い産婦人科へ行って検査をすると、妊娠5週目でした。

 

その日から毎日生きているのがやっとという感じの、辛く長い悪阻が始まりました。

通常の車酔いや船酔いなら横になっていればマシになりますが、悪阻は起きていようが寝ていようが、24時間絶え間なく常に頭痛と吐き気が襲ってきました。

 

私の場合食べづわりだったので、とにかく胃が空になってくると身体が勝手に嘔吐しようとして、胃がポンプのように動き、胃液を吐き続けました。

だから、食べたくもないのに何かを常に食べていないといけません。

食べすぎても吐くし、食べなくても吐く。

吐き気で夜中に何度も起きて、吐き気を抑えるために泣きながら無理やり食べました。

 

食の好みがガラッと変わるのはよく聞きますが、私は妊娠前どちらかと言うとヘルシーなものや酸っぱいもの、野菜なんかを好んで食べていました。

それがどういうわけか生野菜・フルーツ・海藻・酸っぱいもの・さっぱりしたものを一切受け付けなくなりました。

特にレモンや梅干しなどは見ただけで頭痛がするほど嫌になりました。

 

悪阻の時期は天ぷら・唐揚げ・フライ・カツ・ハンバーグ・ソーセージなどを毎日食べていました。

揚げ物や肉類しか受け付けない悪阻など聞いたことがなかったので、周囲からは

「妊娠中よくそんな油っぽいもの食べられるね」

「とりあえず食べられるだけ良かったね」と言われ、食べづわりの辛さを理解してくれる人はいませんでした。

 

私は空腹の時のとてつもない吐き気が怖くなり、常に頭の中で「これだったら食べられるかな?」「あれだったら大丈夫かな?」と食べ物のことばかり考え、まさに毎日の死活問題でした。

 

お腹が空いて食べたいものを食べるわけじゃないので、食べるという行為に対する嫌悪感がわき、毎日毎日コンビニの食品の棚の前に泣きたい気持ちで立ちました。

 

仕事中も空腹にならないように絶え間なくソーセージパンばかり食べ続けました。

仕事も全く集中できず、デスクに座っているのがやっとの状態で、頻繁にトイレに立って座り込んだり吐いたりしていました。

辛い時は休んでいいと言われましたが、辛いのは毎日変わらず、休んでも全く楽になることはないので極力休まずに出社していました。

 

私の場合は人と話していたほうが少し気が紛れて良かったと思います。

逆に1人で家で寝込んでいるとどんどん身体がしんどくなり、気持ちも塞ぎ込んでしまいました。

 

あまりの気持ち悪さと吐き気で、何度も泣きました。

湯気が気持ち悪いので、お風呂やシャワーもまさに命がけでした。

 

ご飯も作れないので、毎日外食かコンビニです。

主人も帰りが遅く作ることができないので、悪阻の期間は食費の出費が膨大でした。

 

揚げ物ばかり食べていたら、尿検査で蛋白が出ました。

そして肌も荒れ放題、体重も増加の一途をたどりました。

私はスタイルや肌に人一倍気を使っていたので、食べたくもないものを口に入れ続けなければならず、ぶくぶくと太っていくのが悲しくて辛くて何度も体重計に乗って泣きました。

 

かと言ってヘルシーな食べ物は見るのも嫌で、口に入れれば吐いてしまうので、食事を変えることは不可能でした。

 

生きるのに疲れて、本当に気が狂いそうでした。

休みなく続く車酔いのような吐き気、どんどん醜く変化していく自分...。

なんで私ばかりこんな目に合わなければいけないのかと、夫に対して泣き叫んだことも何度もあります。

 

吐きづわりの人も別の辛さがあるのでしょうが、食べづわりの場合、一応食べられてはいるので入院するわけにも行かず、ゲッソリするわけでもなくブクブク太って行くので周りからも辛さを理解されにくく、本当に辛かったです。

 

食べたくもないのに常に食べなきゃいけないというのは、一種の拷問です。

吐くものもないのに、空腹になるとあばらが折れそうなほど繰り返し繰り返し嘔吐の症状が出るのが、本当に不思議でなりませんでした。

 

悪阻が徐々に軽くなってきたと感じたのは13週目の頃です。

完全に明けたのは15週目だと思います。

2か月間地獄でした。

 

悪阻が明けたら食欲が増すと言いますが、私は食べることへの脅迫観念と嫌悪感で、食に対する喜びが完全に消えました。

トラウマなのか、普通に何でも食べられるようになったのにも関わらず、以前ほど食べることが楽しいと感じなくなってしまいました。

 

食べ歩きが趣味だったのに、元のように戻れるのかどうか不安です。

 

そのせいで、安定期での急激な体重増加はありません。

現在27週目ですが、プラス6kgで、そのほとんどが悪阻の時期に増えたものです。

 

悪阻の乗り切り方は、ただ時間が過ぎて行くのを待つしかありませんでした。

残念ながら何をしたら楽になるとかはなかったですし、悪阻軽減の飴やアロマやリストバンドなど試しましたが、何一つとして効果はありませんでした。

 

ただ、出産経験者で悪阻が重かった人たちは気持ちを理解してくれたので、常に身体を気遣ってくれて本当に助かりました。

著者:マロングラッセ

34歳、高齢出産一歩手前の初産です。

結婚や出産が一番の夢というわけではなかったので、体型の変化などマイナートラブルに対する抵抗が大きいです。

「子供はいずれ欲しい!でも今じゃない。」がずっと続いていましたが、「もうそろそろ年齢的に潮時かな?」と思って子供を作りました。

母という生き物になるということに対する葛藤や苦悩が大きいです。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。