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3歳半健診の視力検査にひっかかった娘。じっとしていられず眼科を追い返されてしまった! by なないお

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3歳半健診では簡単な視力検査を行うところが多いと思います。

うちの娘も視力検査でひっかかり、眼科に行って検査を受けるよう紹介状をもらってきました。早速近所の眼科に連れて行きました。

機械で色々調べたあと、Cマークの表の前で検査をするのですが、めがねをかけてレンズを入れかえながら何度も何度も「どっち?」と聞かれます。

小さい子にとってはとてつもなく長い時間何度も繰り返し聞かれます。

当時はまだ診断にはいたっていませんでしたがうちの娘はADHD(注意欠陥多動性障害)です。単純な繰り返しは極端に苦手な上、じっとしているのが難しい特徴を持っています。最初はがんばってやっていましたが次第にじっとしていられなくなりごそごそし始めました。

 

うちの娘のような多動児でなくても、3歳くらいの小さい子が30分ほどの長い検査で集中し続けるのは難しいことだと思います。

「がんばって!!ぎりぎりまで見て!間違ってもいいから!」

と検査をしてくださる方も声をかけてくれていましたが、無理です。次第に見えないを連発するようになりました。たぶん集中力が切れて本当に見えなくなっていたんだと思います。

 

検査をする方も大変だったとは思いますが、娘に対してイライラしている様子でした。

その後のお医者さんの診察で

「じっとして検査を受けられるようになるまで家で練習してきなさい。」と不機嫌に吐き捨てられました。

つまりちゃんと躾けてから来いと。

 

言われた時はショックでただただすみませんと謝って帰ってきたのですが、よくよく考えれば検査が必要と言われて来たのにこういう子は病院にもかかれないってこと?それっておかしくない?と後から怒りがふつふつと沸いてきました。

小児科だったら泣き叫ぼうが暴れようが必要な注射を打ってくれます。娘は歯医者さんにも定期的にかかっていたのですが、子供の扱いがとても上手で娘も嫌がらず治療を受けられています。

 

娘は「弱視」だった

検査が必要と言われたままほっておくわけにもいかず、かといって娘にあの長い検査を練習ですぐにこなせるようになるとは思えません。

別の眼科にかかることにしました。

 

「すごい!ちゃんと見えたねー、教えてくれてありがとう」

「これは見えるかな?もうちょっとがんばれる?」

事情を話したこともあり、とてもやさしくやる気が続くよう褒めて褒めて検査をしてくれたおかげで、最後まで検査を受けることができました。

 

検査の結果、娘は「弱視、遠視、乱視」であることがわかりました。

弱視とは、めがねなどの矯正をしてもうまく視力が出せない状態のこと。子供の視力は生まれた時に明るさがわかる程度から徐々に発達を続け、だんだん見えるようになってくるそうです。その途中でものをはっきり見ることができない状態が続くと弱視となって発達が妨げられます。

子供の視力は6歳ごろにほぼ完成するそうで、早期発見によって治療を開始することがその後に大きく影響します。

子供の弱視は矯正ではなく治療することが可能なのです。

8歳までなら治療用として使う眼鏡やコンタクトレンズなどは健康保険の対象となっており、申請すれば保険から購入のための補助金が出ます。

 

あの時、検査が受けられないからと諦めていたら、娘の弱視の発見が遅れてしまっていたところでした。病院を変えてみて本当によかったです。

小学生の今も乱視と遠視はあるのでめがねを使っていますが、娘は弱視ではなくなりました。早期に発見し治療したおかげです。

娘は何度いってもテレビに張り付いてみる癖があり、目が悪くなるからと声もかけテレビの前に障害物をおいたりいろいろ工夫はしていましたがなにをやってもダメでした。

それはADHDなどの発達障害でうまく指示が通らないのが原因ではなく(もちろん指示もほとんど通りませんでしたが)、弱視で見えていなかったからだったのです。

 

発達障害児と病院

発達障害があると病院にかかることのハードルがどうしても高くなってしまいます。待ち時間にじっとしていられない、なにをされるかわからない不安でパニックになってしまう、お医者さんといっても専門の方以外は理解のないところがまだまだ多いのが現実です。

 

我が家の場合は運よく、先ほどの眼科以外ではあまり無理解に扱われた経験は少ないのですが、あからさまに嫌な顔をされたり、しつけが悪いと直接責められたり、保護者も子供も辛い思いをされている方はとても多いです。

病院にさえ受け入れてもらえない。

ただでさえ難しい子育てをしながらこれは本当に絶望的な気持ちになるものでした。

 

医療機関にはさまざまな方がこられるのでお医者さんやスタッフの方々も大変であろうと思います。こういう子供もいることを知ってもらえるだけでも、お互いにストレスを減らすことが出来るのではと思っています。

最近ではテレビやネットで広く発達障害というものが知られるようになってきていると思います。これからも理解ある医療機関が増えてくれることを願っています。

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著者:なないお
年齢:アラフィフ
娘 2005年生まれ、息子 2007年生まれ

発達障害を持つ子供たち二人を育てるシングルマザー。乳がんを患い治療中。頭の中をTwitterに垂れ流しながら復活の呪文をとなえています。

娘:明るくスパイシーなアクセル全開系女子。ADHD(注意欠陥多動性障害)、アスペルガー症候群。

息子:おだやかで刺激に弱いダジャレ数学少年。自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)

ブログ【うちの子流~発達障害と生きる】URL:http://nanaio.hatenablog.com/

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