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「早く」だけじゃ、子どもには伝わらない。模擬時計で時間の流れを「見える化」した結果 by tomekko

こんにちは。Tomekkoです。

前回はぐうたらおっとり長男の行動が本当に魔法のように変わった模擬時計のお話をしましたが、今回はその仕組みと、その後の更なる変化をお伝えしたいと思います。

この模擬時計、何より大事なポイントは、『アナログ時計』であるということでした。

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最近はおうちにある時計が全部デジタル、という家庭も多いかと思いますが、子どもが時計の読み方を覚え始める頃には、ぜひアナログ時計を一つは用意してみてください。

 

アナログとデジタルの違い。

それは時間の流れという認識しにくい=見えないものを『可視化』できるという点。

大人だって同じですが、特に子どもは、目に見えないもの、つまり概念とか、時間とかを認識するのが苦手なんですって。

ワタシは、反対になんとなく子どもの方が、抽象的なものをとらえるのが得意なように思っていました。

でもそれは単に語彙力や表現力が稚拙でまだ上手に言い表せなかったり、絵に描くにしても上手に描けないだけで、大人の目から見るとニュアンスいっぱいの抽象画に見えているだけだったんですよね。

 

長男2歳の頃にこんな会話をしたことを思い出しました。

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幼児にとっては「大好き」の反対は「大嫌い」で、その間の「んーまあ嫌いじゃないけどそんなに好きでもない」みたいな感覚ってまだ分からないんだな、ということを知った出来事でした。

この感覚は、きっとこの先、たくさんの他人とのコミュニケーションの中で少しずつ覚えていくことなんですね。

 

と、話が逸れましたがこんな風に、小さい子どもには見えないものを説明するのが難しいので、いくら言葉で「遅れちゃうよ!」「間に合わないよ」「急いで」「早く」と言っても、「どのくらい急げばいいのか?」「早くするってどういうこと?」という部分が具体的に分からない→だから言われた瞬間だけ焦った風になるけど結局すぐもとに戻っちゃうんですね。
ちなみに長男は急いでと言うと、手だけがバタバタ動いて余計はかどらないという現象に陥っていました(笑)

 

そこで、この模擬時計を隣に置いておくと、本物の針が目標の時間の場所まで、徐々に動いて近づいてくるのが「見えます」

するとちょっと中だるみしてしまっても、時計を見ると「アッ!もうこんな時間!」「休憩してないでやらなきゃ!」と自分自身で気づくことができます。

その結果、どのくらいのペースで自分が動けば間に合うのかが体感できるというわけです。

 

この模擬時計の良いところは、時計がまだ読めないお子さんでもできるということ。
そう、時計の読み方が分からなくても時間の流れが「見える」からですね。

向き不向きもあるかもしれませんが、基本何事も初めてのことは要領を掴むのが遅い長男でも、一回でできたということはすごい自信になりました。
そして、図らずも涙を流して喜ぶ母の姿を見たことも、どうやら彼の心に火をつけたようです。

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1日目、あっという間に支度が完了して、出かけるまでなんと40分も余裕ができました。

「さあ、何をして遊んでてもいいよ!」とのたまった母をよそに、長男は
「じゃあ、出かける前にワークやっちゃおう!」と、いつもなら帰宅してからワタシにどやされてしぶしぶやっている通信教育のワークをやり始めたんです。

えっなに?うちの子どうしちゃったの!?とプチパニック状態でした、ワタシ。

どうやら、いつも怒ってばかりのお母さんを、自分の行動によって喜ばせた、ということがとても嬉しかったようです。(ゴメンねいつも怒ってばっかで…)

 

子どもの成長には成功体験が必要、とはよく聞きますが、自信をつけさせたいと思ってもなかなかタイミングよく成功して褒めて…ということができなかった我が家。

ワタシ自身がへそ曲がりなので、イライラ怒鳴った結果ようやくできた時には、「ほらちゃんとやればできるでしょ!だから最初からぁ…ネチネチ」と、長男からしたら全く褒められた実感の無い言い方をしてしまったり。

母子共に、ようやく息を合わせてハイタッチできたような、そんな成功体験の相乗効果だったのでした。

 

翌日からは、長男自身が自分でやることの目標時間を決めるようになりました。自分でもペースがつかめるようになるのか、自分で決めると必ずその時間を守って終わらせることができています。案外、母が口を出すとうまくいきません(笑)

 

ちなみにこの模擬時計、大人の仕事の場面にも使えるそうです。

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会議の終了時間って、アジェンダに書いてあってもだいたい守られませんよね。。。ワーママ時代のワタシは、絶対に残業ができなかったのでよく自分主催の会議なのに、泣く泣く途中退席することがザラでした。

でも、この模擬時計を会議室の時計の横に貼っておくと、必ずその時間までに会議が終わるそうです。
「まだ時間があるからこの件しっかり話し合っておこう」
「そろそろまとめに入らないと間に合わないな」
と出席者それぞれが意識しながら進められるため、時間が来ちゃったから決まってないけどハイ終了~!じゃなく、きちんと決めるべきことが決まった上で時間内に終わるんですね。

大人子ども関係無く、「見える化」って本当に大事ですね。

ワーママの皆さん、ぜひ会社でもおうちでも取り入れてみてくださいね~!

 

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著者:tomekko
年齢:35歳
子どもの年齢:長男4歳、次男8ヶ月

4歳差の兄弟に日々育てられています。次男誕生を機に、インスタグラムでこそだて絵日記を始めました。ビッグベビーの次男に体力を奪われ、マイペースな長男に精神力を奪われながらも、絵を描く時間が最高の癒し。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。