こんにちは、pikaです。3歳の双子男児を育てています。
双子の妊娠、管理入院中のお話。
今回は、入院の点滴で使う「張り止め」の薬についてです。
子宮の張りをおさえる薬には2種類あります。
まずは、交感神経を刺激する「その1」の薬から始まり。子宮の張りや頚管長の長さによって流量が調節され、最大量でもコントロールできない場合に「その2」の張り止め薬が追加になります。
副作用で困ったのは、動悸や手のふるえ、発汗、とにかく体が暑いこと。
シャワーもまともに浴びられない生活でかく汗は不快でしかなく、病室のエアコンは常にMAX。それでもちっとも涼しくならず、当時は「この病院、施設は新しいのにエアコンは壊れている!」と思ったりもしました…。
ちなみに実際の病室は、そうとう涼しかったようで、お見舞いに来る人はたいてい寒そうにしており。出産後、嘘のように部屋が涼しく感じられるようになり、そこでようやく「エアコンが壊れていた訳ではなかった」と知りました。(副作用のせいだった)
2つめの張り止め薬が追加されてからは、動悸やふるえの副作用に「疲労感」が加わり。
常に「風邪をひいているとき」のような「重だるい感じ」で、まぶたが開かず、熱があるかのように頭がぼんやりとしました。
こちらの「マ」から始まるお薬、インターネットで調べると大変に恐ろしい副作用が沢山出てきます。「とにかくヤバい、ミイラや廃人のようになる、呼吸困難になった」という体験談を読み、わたしも始める前はとても恐ろしかったのですが。
確かに開始直後の血管痛(点滴を入れているところが痛みます)や、重だるい感じ、ほてりや動悸のつらさはありましたが、不思議なことに3日もすると体が慣れてきます。
自分でお盆をさげたりできるまでに体調は回復しましたが、とにかく辛かったのが全身(とくに下肢)の筋肉痛と、毎日の食事。
あごや喉のまわりの筋力が低下しているせいか、1回の食事が終わるたびにひどい筋肉痛(アゴの)に襲われ。食後はしばらく、口が開かないほど。うまく飲み込めずにむせる機会もふえ、日々の食事が大仕事でした。
わたしはまだ血中のマグネシウム濃度がそこまで高くなかったのですが、これが高くなるにつれて副作用がつらくなり、物の飲み込みも辛く寝たきりという人も中にはいるそうです。(ミイラ状態と言われるゆえんがここにありそうです…)
「意外と生活できるな~」と思っていたのもつかの間、次第にふくらはぎの筋肉痛が悪くなり。この頃には毎日のように採血をしていたのですが、採血の数値で「筋肉に含まれる酵素(CK)」の値がじわじわと上がっていることがわかりました。
2種類の張り止め薬を併用している場合に上がりやすいということで、最初の薬の流量を減らしたものの、やはりじわじわと上昇。
最終的には「体の中から洗い流そう!」ということになり、もう1台点滴のポンプを追加して水を負荷することとなったのですが、ただでさえトイレの近い妊婦生活がさらにエライことになり。トイレに行く(起き上がる)のもツライけど、行かなくても膀胱が張ってお腹が張る、という究極の選択に…
結局、ポンプだらけで要塞のようになってしまった点滴棒を抱え、張りや痛みに耐えながら日夜トイレとの往復に明け暮れました。
もうこの頃から既に、母体は限界だったようです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
妊娠時期別記事
>>次回エピソード:気づかいも必要だけど連帯感が心地いい。チームのような相部屋入院生活 by pika
著者:pika
子どもの年齢:3歳双子
2014年5月生まれの双子を育てています。産科ではありませんが医療職をしています。「妊活ブログ」・「双胎妊娠ブログ」を経て現在は双子育児4コマ漫画ブログを運営中。
ブログ:「ふたご絵日記」
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