3時間おきの授乳、オムツ替え無限ループ、手の込んだものほど食べない離乳食、終わりの見えないイヤイヤ対応……。
育児にはたくさんの苦行がありますが、私は本当に本当に、トイレトレーニング略してトイトレが、つらかったです。
保育園に通っていたこともあり、「トイレに座ってみたら、ちっち出た!」が、早かったのもあったと思います。
それから繰り返される、失敗、失敗、失敗。
「しかたがない」「いつか必ずできるようになる」と、頭ではわかっていても、ダメージは大きくて。
上の子の時は、下の子も生まれて「ダブルオムツ期」だったこともあり、早く取れてほしいという焦りもあったんだろうな、と、今となっては思います。
なんとかオムツ卒業できた頃には、下の子のトイトレが始まりもして。
「もうこんな大変な思いはしたくない!」と、いろんなことを決めました。
失敗で落ち込まないこと。
上の子がオムツ卒業できたんだから、この子もそのうち必ずできる、という気持ちでいること。
そのために、「お姉さんパンツは捨ててもいいように、安いもので!」
西○屋の5枚で999円のお姉さんパンツを用意しました。
「これがいい」
本人がどこからか目ざとく持ってきたのは、某変身するかわいい女の子キャラクターのパンツ、というか、ショーツ。
確かに、かわいいんです、ちっさくて、くしゅっとしてて、もう、女の子!って感じで。
で、2枚で999円、って、私がはいてる3枚1000円のより高いんですけど!!!???
……でも、これでテンション上がって、トイトレがんばってくれるなら。とも思うのですが。
思い出される、上の子の時の、失敗の数々……。
なんでか、いいパンツから汚されていく、絶望の日々。
西○屋に通う重い足取り。嗚呼。
一瞬でいろんなこと考えつつ、本人に聞いてみます。
「このお姉さんパンツなら、トイレがんばれる?」
「やるし。」と即答。ならば、と購入しました。
で、やっぱり、5枚999円のパンツの時は大丈夫なのに、2枚999円のかわいこちゃんパンツの時に限って、失敗するんですよね……。
少しの失敗なら、なんとか洗ってまた使っていたのですが、ついには、これはもうどうにもならないね、ってことになってしまって。
「コレはさすがに捨てないとね……」と私ががっかりしていると、その横で、「があああああん!!」劇画調でショックを受けている娘がいました。
そして見事に、それからは、失敗しなくなりました。
結果として、5枚で999円を全部消費する覚悟だったのが、2枚で999円のうちの1枚を消費するだけで済んだんですよね。
本人が自ら選んだパンツの効果は、絶大でした。
「プ○○ュアパンツ、ありがとう……」
輝く星となったあのパンツに、お礼を言ったのでした。
著者:うだひろえ
年齢:アラフォー
子どもの年齢:年長、年少
マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。年長男児&年少女児の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ流し中。
website:http://umeyon.net
最新刊:「家事も、育児も、お金も、紙に書くだけでお悩みスッキリ!とにかく書き出し解決術!」(KADOKAWA)
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