育児をしていると、いろいろなアドバイスをもらいます。
もちろん有益なものもたくさんあり、何度も救われたこともあります、が。
時々いらっしゃいますよね、「それ言う!?」みたいな、嫌味っぽいこと、いやもはや『呪い』と言ってもいいのでは!?ということ言われる方。
育児1年生の頃は、それを真に受けて、悩んだり落ち込んだり、マイナス感情が暴走してイライラしたり、時には逃げ出したくなったり。
それも、何年か育児を続けてくる中で、ママ友やSNSから有益な情報を得られる機会も増え、「やっぱそうだよね!」と自信をつけられて、『呪い』を打ち消すことができるようになりました。
しかし、育児の山を登ってきて7年目、麓を見下ろすと、いくらかましになったものの、まだまだ呪いは渦巻いています。
少しだけ立ち止まり、考えました。
このまま、進んでいいものか。
アレを、残していっていいものか。
否!
あんなものを次世代に残してはいけない!
しっかりと、【お焚き上げ】しなければ!!
それが、平成の世も終わろうとしている今、我々がすべきことなのでは!!?
と考えました。
思い返せば、妊娠中から始まっていました。
つわりで吐きまくってる時に「妊娠は病気じゃないからね、休んじゃダメだよ」「もう母親なんだから、弱音吐くなよ」「ちゃんと食べなよ、お腹の子が育たないよ」
ハイ、【お・焚・き・上・げ】!!
病気じゃないから薬も治療法もなくて大変なんです。
母親なんだからとか関係なく、不調を訴えて何が悪いんでしょうか?
吐きまくって食べられないのに食べろってどんな拷問?お腹の子を脅しに使わないでください!
……はあ、はあ、はあ。感情的になりました。それも含めて、全部お焚き上げ。
先輩ママや助産師さんや産科医ドクターからもらった言葉、「しんどい時はとにかく休んで」「我慢せず周りに言って」「水分が摂れてれば大丈夫、それも厳しかったら点滴するから」などなど、有益な言葉は残して。
これらのベースにあるのは、「母親は子どものためならなんでも限界超えて努力するべき」というような、「母親パーフェクト超人信仰」があるように思います。
そしてそれは、子どもが生まれてからはドカドカ降ってきます。
母乳信仰、手作り信仰、三歳児神話、etcetc。
身近なところでは「靴下信仰」という、靴下を履いていない赤ちゃんを「寒そう」と心配する信者の方によく遭遇しました。
そういった信者の中でも、信仰力の強い方が発せられる言葉が、「子どもがかわいそう」だったりします。
私も、さんっっざん、言われました。身近な人からも、遠くの人からも、ね。ええ、はい。(感情の折り合い付け中)
例えば虐待などの被害に遭っていて本当にかわいそうな状態なら、親に「かわいそう」と訴えるより先に児童相談所に通報して専門家に任せる方がいいかと思います。
そうではなく、母乳ではなくミルクだから、手作りじゃなく既製品だから、乳児期から保育園に預けるから、果ては靴下履いてないから、で「かわいそう」とは、それは、勝手な価値観で親を責め、苦しめ、子育てにも悪影響を及ぼす『呪い』に他ならないと思うんです。
そういうの、ここらで全部【お焚き上げ】!!して、次の世代に進んでいきたいと思うんです。
じゃないと、私自身が、「あんなこと言われた~こんなこと言われた~」といつまでもネチネチ根に持って、前に進めなくなりそうだってのもあり。
Let’s!お・焚・き・上・げ!!
著者:うだひろえ
年齢:アラフォー
子どもの年齢:小1、年中
マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。年長男児&年少女児の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ流し中。
website:http://umeyon.net
最新刊:「家事も、育児も、お金も、紙に書くだけでお悩みスッキリ!とにかく書き出し解決術!」(KADOKAWA)
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