妊娠中、マタニティビクスの先生やヨガの先生が声を揃えて言っていたのが、
「出産は呼吸にかかっているといっても過言ではない!」
痛みを感じると、人は無意識のうちに息を止めてしまう。すると、
→痛みはさらに強く感じる
→お産は進まなくなる
→赤ちゃんに酸素が行かなくなる
のだそう。
だから、痛い時こそ呼吸して、
ゆっくり息を吐いたら良いんだそうです。
鼻で短く吸って、口から長ーーーーく吐く。
この話が印象に残った私は、
出産の時に自然にこの呼吸が出来るように、妊娠中から練習していました。
そしていよいよ出産のとき。
確かに先生の言った通り、吐いてる時はそんなに痛くないんです。
しかし、吸う時はめちゃめちゃ痛い!!!!
だから短く一気に吸うのか!と、納得しながら呼吸していました。
すると、助産師さんに
「いきみ逃し上手ですねー!」と褒められました。
えっ!これっていきみ逃しだったのか!
と、この時初めて知りました。
知らず知らずのうちに、いきみ逃しの練習をしていたんですね。
いきみ逃しのおかげなのか、お産は助産師さんの予想をはるかに上回るペースで順調に進んでいき、あっという間にもうすぐ産まれるという状態に。
先生に、「もうすぐ赤ちゃん出てくるよ!いきんでいいよー!」と言われたのですが、いきみを逃してばかりいた私は、肝心ないきみ方が分からず…
「いきむって…どうやるんですかーーー!」
と、叫んで質問しました。
すると、ずっとついててくれていた、おとなしい雰囲気の助産師さんが、
なるほどーーー!!!
わかりやすーーーい!!!
私はちからいっぱいふんばりました。
痛い、痛いです。
今まで逃してきたから、なんとなくやり過ごせていた痛みが、ついに痛い、痛い、痛ーーーい!!!
朦朧とする意識のなか、私の頭の中に浮かんでいたことは、
数ヶ月前に出産を終えた友人に出産はどんな感じだったか聞いたとき。
「こういうのに例えるのもどうかと思うけど、100日分の便秘が解消した感じだったよ!」
と爽やかに答えてくれた友人の声と、
モーゼが海を割る映像。
私のお腹のあたりに、モーゼが立って道を切り開こうとしている…(幻覚)
意識がとびそうになりながら、
100日分の便秘
海を割るモーゼ…
便秘…
モーゼ…
便秘…
モーゼと便秘で頭がいっぱいになっている間に、息子は元気に産まれてきてくれました!
最後のいきみは呼吸じゃどうにもなりませんでしたが、そこまでの痛くて長い道のりは、呼吸でだいぶ楽に乗り越えられた方だと思います。
出産は呼吸!
これから出産される方に、心に留めておいていただけると嬉しいです。
>次回エピソード:赤ちゃんも痛いし苦しいし、たった一人で闘っているー。「頑張って」と応援し続けた陣痛のとき by ハナウタ
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:ハナウタ
年齢:30代
子どもの年齢:3歳
写真で残せなかった家族の日常をイラストで記録しています。子どもが大きくなってから読み返すのが楽しみです。
インスタグラム:hanautahaluta
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