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「レインコートきない!」の言葉の奥にあるものは…。思い出す度に胸が痛むドーナツ事件 by マルサイ

三男が4歳になりました。

末っ子だけあって物分かりも要領も良く、私の方も男子育児のコツのようなものがだいぶつかめてきて、今のところ三男育児に葛藤することはあまりありません。

そのかわり…というのはヘンですが、長男と次男には葛藤だらけでした。

2人とも頑固で言うことをきかなくて、もう育児から解放されたい!と思ったこともしばしば。

特に次男の頑固さは兄弟一で、モノでは釣られないし口約束も見透かされるし、一筋縄ではいきませんでした。

 

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次男の頑固エピソードは数多くありますが、中には胸がチクチク痛む思い出も。

 

それは次男が幼稚園に上がる数ヶ月前のこと。
当時、とあるイベントにアクセサリー作りで参加していた私は、次男を連れてよくホームセンターへ材料を買いに行っていました。

次男は外で遊びたい盛りでしたが、毎回買い物が済んだらフードコートでドーナツを食べることを条件にして買い物に連れて行ってました。

f:id:akasuguedi:20190306104354j:plainある時いくつか材料が必要になり買いに行くことになりました。

その日は雨が降り出しそうな天気でしたが、急げば降る前に戻ってこられるだろうと、自転車で出ることにしたのです。

ホームセンターに到着し買い物を済ませ、さぁ雨が降る前に大急ぎで戻らねば!と次男を急かしましたが、本人はドーナツを食べる気満々

私はフードコートに向かって歩き出した次男を問答無用で小脇に抱え、駐輪場へと走りました。

泣いて暴れる次男をどうにかこうにかチャイルドシートに乗せ、自転車を走らせた数分後…雨がドシャドシャと降ってきたのです。

信号待ちのタイミングで慌てて次男にレインコートを着せようとしましたが、その瞬間、次男がびっくりするような大声で叫びました。

「レインコート、きない‼︎」

どうにかレインコートを着てもらおうと説得しましたが、何を言っても聞かない次男の頑固さに段々と腹が立ち、最終的には「風邪をひいても知らないからね!」とそのまま自転車をこぎ始めました。(そんな私も相当頑固)

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あの時次男がレインコートを着なかった理由は、ドーナツが食べられなくて怒っていたからだと思っていました。
思い通りにならなくてヘソを曲げた程度のことだろうと。

 

でも今思い返すと、原因はドーナツじゃなかったような気がするんです。

例えば今同じような状況になったら、ドーナツを持ち帰って家で食べるか、雨が降ってもレインコートを着ればいいやとフードコートで食べていこうという話になると思うんです。

外で遊びたいのを我慢して私の買い物に付き合ってくれた次男の気持ちを考えれば、当たり前のようにそうしたと思います。

でもあの時の私にはそんな考えがこれっぽっちもありませんでした。

おそらく次男はドーナツが食べられなかったことよりも、私が『フードコートでドーナツ』という約束をないがしろにしたことの方が許せなかったし悔しかったし、悲しかったのだと思います。

レインコート拒否は次男の心を無視した私へのストライキだったのでしょう。

あの時は本当にかわいそうな目に合わせてしまった。。。


長男や次男の頑固エピソードのほとんどには、こうした私の至らなさが浮上します。
育児はトライ&エラーの連続ですが、とにかく私はエラーが多かった。

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その分反省や後悔も多かったわけですが、それらは全て三男育児に活かされています。
どうしてそんなに頑なになるのか、それを緩和させるにはどうしたらよいか。
一歩下がってその事態を客観的に見る力が、上の子育児により随分と養われました。

もしかしたらこれから三男が本領を発揮して、手に負えないくらいの頑固ものになることだってあるかもしれません。

その時はドーナツ事件の反省と経験を思い出し、子どもの心に寄り添うことを忘れないようにしたいと思います。

 

 

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著者:マルサイ
年齢:39歳
子どもの年齢:9歳・7歳・4歳

9歳・7歳・4歳の三兄弟の母。趣味は昆虫観察と磯の生き物観察。三兄弟との日々をインスタグラムにで発信中。著書に『男子が3人います。『主婦力ゼロからやってみた家事』(共に大和書房)など。

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