去年の4月の話です。
息子は年中になり、サッカーを習い始めました。なぜ数ある習い事の中からサッカーにしたのかというと、夫自身が昔やっていたからです。夫は前々から息子には是非サッカーをやってほしいと言っていて、まだヨチヨチ歩きの頃からマイボールを与えるほどでした。
そして年中になり、そろそろかな、と満を持してサッカーを始めました。
最初の数回は私も見学しました(その後はサッカーが終わりの時間になると親が迎えに行くシステム。幼稚園の後、そのまま幼稚園のグラウンドで練習していました)。同年代のお友達もたくさんいて、息子も頑張っていました。
年中も3学期になってからのことです。
息子がこう言い始めました。
息子は5歳になったばかり。まだ自分の思っていることを上手く言葉で表しきれません。
私も
「練習がいやなの?」
「先生がいやなの?」
「お友達がいやなの?」・・・
と、思いつく理由をひとつずつ聞いてみましたが、どれもイマイチピンと来ず・・・。とにかく「やめたい」の一点張りで、その理由をちゃんとは聞けませんでした。
その後、帰宅した夫にもこのことを言いました。
夫は明らかに残念そうでした。
私自身もサッカーは観る専ですが好きなので、息子がこのままサッカー少年になってくれたらなぁ…と思っていただけに、やっぱり残念でした。
ひとますすぐに決断するのはやめて、私も最近見学に行っていなかったので、息子が練習中どんな感じなのかを見に行くことにしました。
すると、まあ普通にみんなと一緒にやっていました。でも途中途中歩いたり、ぼーっとしたりしています。「一応やってはいる」そんな感じでした。
サッカーとは別に、息子はもう一つ「自分からやりたい!」と言った体操も習っているのですが、そっちと比べると意欲の差は歴然でした。
その後も何回も見に行きましたが、全部そんな感じでした。
そして3学期の最期の練習の時でした。
その日は幼稚園の修了式の日でもあったのですが、式が押してしまって、サッカーの時間が始まってしまいました。周りの子たちが「サッカー行きたい!行きたい!」と騒ぎ出す中、息子は全く言いません。
他の子たちは修了式の直後走って行きましたが、息子はまだ着替えず。サッカーが終わる時間になって、ようやくグラウンドに着きました。
サッカーもこの日が今年度最後の練習だったので、最後に記念撮影があったのですが、「行っておいで」と背中を押しても、息子は頑なに写りに行きませんでした。
その様子を見て(息子は本当にやめたいんだ)と、私の中での迷いはなくなりました。
問題は夫です。
夫のたっての希望でのサッカーなので、私がやめても良いと思う、と言ったらどう思うか・・・
おそるおそる言ってみました。「あのね、私もここ1カ月見に行ってたんだけど・・・やっぱりあお、意欲がないというか…こんな感じなら、やめてもいいかなって思ったよ。またやりたくなったらやればいいんだし」
すると夫は
正直、この反応が返ってくるとは思っていなかったので、びっくりしました。
あんなにサッカー推しだった夫でしたが、意外にもサッパリしていました。自分の理想もあったはずなのに、それを押し付けすぎず、息子の意思を尊重してくれたのだと思います。また、私のことも信用してくれていたのが嬉しかったです。
こうして息子は1年間のサッカー生活を終えました。
体力もついたし、チームワークも得られたし、とても良い経験だったと思います。
子どもが嫌がる習い事を続けさせるか否か、難しい問題ですよね。
わが家の場合はやめる選択をしましたが、頑張って続けることによって得られるものも沢山あると思います。今回、わが家は子ども本人の意向よりも、親の希望を優先してしまったなと反省しました。
親と子どもは別の人間だから、興味も特技も違うのは当然のこと。
子どもが自分の好きなことを、精一杯頑張ってくれたら良いなと思います。
私も夫も、ずっと子どもたちの応援団です。
著者:グラハム子
年齢:30代
子どもの年齢:5歳と3歳
いたずらっ子で元気いっぱいな兄妹に振り回されているお母さん。堅あげポテトと甘いコーヒーが好き。 家族が寝たあと夜中にインスタグラムで育児絵日記を描いています。
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