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そんなシンプルな言葉でいいの?「ママに言われて嬉しい言葉」を子ども達に聞いてみたら… by うだひろえ

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ホメ上手になりたい。

子どもの気持ちにじんわり染み込むような、健やかな成長のための心の栄養になるような、そんなホメ言葉が息を吐くようにどんどこ出てくるようになりたい。

なんて思いながら子育てすること早7年、少しずつ経験値を積んでいるものの、まだまだおのれをホメ上手とは、とてもじゃないけど言えません。

 

ホメ言葉のレパートリーが少なく、とっさに出てくるのが「かわいい」「かっこいい」「すご~い」くらいなのが、なんとも悩ましく。

「その場で」「具体的に」「結果ではなく過程を」ホメる。そういう【褒め方のコツ】、頭に入れてはあるんですけど、ね。

目下の目標は、「がんばったね!」を基軸に、シチュエーションごとに「難しくても」「初めてなのに」「諦めずに」などをプラス、なんて、もう、日々訓練です。
これが果たして、本当に子どもたちの心の栄養になっているのか、イマイチわかりませんし。

 

なのでもう、いっそのことと思い、本人たちに聞いてみました。
「ママに言われて嬉しい言葉って、何?」と。
その答えを参考に、言葉のバリエを増やしていこう!と思いまして。

すると、うちの子たち、即答。
年長娘「かわいい!」、小2息子「かっこいい」。

うん、ママそれよく言ってるもんね。何かできた時も頑張った時も、なんならちょっとポーズ取っただけでも言ってるもんね。
でも最近は、いろいろ言葉を増やしてきてるんだけどなぁ。「他には?」

娘「めっちゃかわいい!!」、息子「宇宙1かっこいい」。
うん、ママそれしか言ってないみたいじゃない?
でもそうか、それ、嬉しいか。

 

確かに私、ボキャブラリー貧困なりに、「かわいい」「かっこいい」だったら思ったタイミングですぐに口に出せますし、具体的にどこが、という説明も少しはしつつ、結果や過程全部ひっくるめて「何やってもかわいい」「最高かっこいい!」と存在自体全肯定したりして。

だから、本人たちにもわかりやすく、すんなり伝わっているのかもしれません。

でも、あまりかわいいかっこいいばかり言っていると、この子たち、自意識過剰な勘違い人間になってしまうのでは?と思ったりします。

 

 しかし、娘が続けた言葉に、ハッとします。
「ママ、いつも『かわいい』って言ってくれて、ありがとう。」

ーーーウチの子たち、幼稚園や小学校でも「おにいさん」「おねえさん」になり、きっと、難しいことや初めてのことも、諦めずにがんばっていて。
先生からは、そういうところは褒めてもらっているのでしょう。それはもう、私よりも上手なホメ方で。

だからこそ、家では、私から、いつもとおんなじ、だけどわかりやすくて、伝わる言葉、「かわいい」「かっこいい」と言われ、存在自体を全肯定されるのは、
この子たちの心の栄養に、なっているのかも……?

 

「あとはねー」ずっと考えていたのか、息子が口を開きました。「あとはね、『ありがとう』」

私「おお、そうか、『ありがとう』って、それはホメ言葉っていうか、ママからの感謝の言葉だね」
息子「うん、オレ、それ言われるのうれしい」

ーーーだってもう!「こんなにかわいくてかっこよくて、そりゃありがとうだよ!!??」
なんて、即感謝の気持ちを伝えつつ、子どもたちを抱き寄せました。ちょっと泣きそうです。
子どもたちは、でへへと笑って、嬉しそう。

 

ホメ言葉のレパートリーは、多いに越したことないんでしょうし、きっと、この先の子育てでは、より必要になっていくんだろうなと思います。

だけど、あまりそこにこだわらず、私なりの【心からの気持ち】を、できるだけ【すぐのタイミング】で、とにかく【伝える】、それでいいのかな、と、子どもたちに教えてもらえた気がしました。

 

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著者:うだひろえ
年齢:40代
子どもの年齢:小2と年長

マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。一男一女の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ流し中。

website:http://umeyon.net
最新刊:「大学4年間の経営学がマンガでざっと学べる」(マンガ担当)(KADOKAWA)

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