こんにちは、ユーラシアです。
3歳のときだったと思うのですが(すでに記憶が曖昧)、息子がちらほら「ぼくは男の子だから、かわいいって言わないで!」と言い始めました。
私も夫も「男の子はかっこいい・女の子は可愛い」という直接的な刷り込みはしていないので、テレビやなんかから何となくうっすら、そういう影響を受けたんだと思います。子供向けのテレビ番組でも、男の子キャラクターには「かっこいい!」、女の子キャラには「可愛い!」と言いますもんね。
しかしこんな小さな子供なりに「かっこいいと言われたい」という気持ちがあるのが逆に可愛くて、余計に可愛さ1000倍に見えたりもしました。
「かっこいいと言われたい」という健気な気持ちが、ときに生活に支障をもたらすこともありました。
冬の寒い日に、息子用に毛布を用意したときのこと。
これは生まれる前に買ったベビー布団にセットについていたもので、布団のメインカラーは黄色なのですが、毛布はピンク色だったんです。
まだ4歳の今も使えるサイズと状態だったので息子に「息子用の毛布だよ」と渡すと、
そんなところまでこだわりが……!
別に誰も見てないよ! 寝るときにかけるだけなんだからいいじゃん!……と思いつつ、あまり否定してはいけないなと思って受け入れたのですが、こんな細部までかっこよさを求めるようになるんだと驚きました。
まあ息子の場合、そこまで意志が固かったわけではないようで、そのうちピンクの毛布も使うようにはなったのですが……。かっこよさも寒さには勝てなかったようです。
しかし、「可愛い、可愛い」と日課のように言う私に、息子から非常な宣告がありました。
4歳の誕生日を少し過ぎた頃。
ついに当人から可愛い終了宣言が出てしまったのです。なんということだ。禁じられた「可愛い」。
思えば0歳の頃から(いや、胎児の頃から)一方的に可愛い可愛いと愛でてきましたが、そろそろ多少なりとも本人の意思というか希望を考慮しなきゃいけないのかもしれません。言われたくない、という子供の気持ちを無視して可愛い可愛い言い続けるのも考えものですし……。
なので宣告を受けてからは、「かわ……かっこいいね」と言い換えたり、「可愛いって言ってもいい?」と許可を得てから言ったりしていました。
しかしそんな「可愛い」禁止の日々が続くと、私に「可愛い」の禁断症状が。
目の前にこんなに可愛い存在がいるのに、心の内から自然に湧いてくる「可愛い」を押し殺さなければいけないのは辛い!
息子に「可愛いって言いたいよー!」と訴えると、
実は息子も可愛いと言われなくなって物足りなかったようです。可愛いの需要と供給が実は一致していたことが明らかになりました。
そういうわけで今日もまた「可愛い」と頭を撫でてしまっています。きっと高校生になろうが成人しようが、我が子というのはいつまでも可愛いんでしょうね。
でももし息子が50歳になっても、私が可愛い可愛いと息子の頭を撫でていたら……誰か止めてください。
著者:ユーラシア
年齢:30代
子どもの年齢:4歳
2015年4月に男児を出産。割とテキトーに育児しているオタクでナマケモノな専業主婦です。思いもよらなかった子供の可愛さ奥深さに驚く毎日の中、老後の楽しみにと育児に関する絵や文章をちまちま描いています。息子はいつも親指を吸っています。
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