体育の教員です。仕事をしながらつわりとの戦いについて描きたいと思います。
私の職場は、先生方がとても協力的で本当によくして頂きました。しかし教科の特性上、他の先生方の協力だけではどうにもならないこともありました。
仕事をされている人にとっては至福の夏休み。
8月末の授業日に備えて心も体も準備完了、のはずが、久々の授業日に嘔吐してしまいました。「前の日に食べた刺身が当たったかな」と思いながら、水泳の授業を1週間やり抜きました。
症状が収まらず後日病院に行くと、なんと妊娠していることが発覚!
その後から毎日つわりとの戦いでした。炎天下の水泳の授業でふらふらになりました。
その後も陸上競技の授業で、一日中外にいる毎日。
特に長距離走の授業になったら、頑張っている子どもを励まさずにはいれません。大声で励ましながら叫びあげていると、そのままグラウンドの土にリバースしてしまいました。慣れてくると叫びながら足で穴を掘ってそこに吐く、という流れ技も出来るようになりました。
クラスでは給食が魔の時間です。大食いキャラの私の給食は、いつもご飯が大盛り(通称、日本昔話盛り)。この時期ばかりは、子どもの優しさが鬼に思えてしまいました。笑
つわりは妊娠4ヶ月がおわるまで、1日に10回近く吐いていました。
週1で点滴を打ちながら、授業とクラスのことをするのはとてもしんどかったです。
先生方と生徒にも早い段階で妊娠のことを伝え、サポートして頂いたおかげで、無事に産休に入ることができました。
特に子どもたちには「先生、走っちゃだめだよ」「体育館の鍵、私が先に行って開けますよ」と、気遣ってくれたり、私ができない部分をサポートしてもらいました。
教科の特性上、力仕事も多いですが、授業のことは子どもたちに協力をしてもらって、準備や物を運ぶということをしました。大人だけでなく、子どもにも助けてもらったことが私が仕事との両立をはかれた理由だと思います。
子どもたち自身も、私の姿を見ながら、命が生まれるってどういうことなのか、少なからず感じてくれることがあったと思います。
お腹の中の子が生まれて来たら「色んな人があなたのことを大事に思ってくれて、あなたがここにいるんだよ」と命の大切さを伝えてやりたいと思います。
著者:きき
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。