こんにちは、イシゲスズコです。
今回は、次男の生まれた頃のお話です。
寒さが続く頃、玄関を出たらお隣の梅の木に小さなつぼみ。春の気配を感じながら、次男が生まれた頃のことを思い出しました。
次男の予定日は、3月。
春の気配が感じられてはいたけれどまだ寒い頃でした。
当時の私は大きなお腹で1歳8ヶ月の長男の育児中。まだまだ目も手も離せない長男と妊婦の私と、仕事だ飲み会だで毎日帰りが遅かった夫。毎日慌ただしく過ごす中で、予定日前にはなんとか出産準備をと奮闘する日々でした。
「2人目だから予定より早まると思って準備しといてね」というお医者さんの言葉通り、予定日より3日ほど早く陣痛が来ました。
夜中の陣痛、長男を実家に預けて夫と産院に向かいました。
2人目で進みが早かったこともあり、夜が明ける前に無事出産。
そこから約1週間の入院生活が始まりました。
直前まで、毎晩1歳長男と密着しての暮らしだったのが一転した入院生活。当時産院の方針で産後3日ほどは新生児室で夜も預かってくれていたので朝から晩まで、たまの診察とたまの授乳以外何もすることのない生活が始まりました。
生まれる直前まで「入院したら一人で広々としたベッドで寝られる〜!」と思っていた私が甘かった。
私をおそったのはホームシックならぬ「長男シック」
どうしてるかな、寂しくないかな、泣いてないかな…
心配で心配でたまらず
「写真があったはず…!」
と当時まだ二つ折りだった携帯電話に残る長男の写真や動画を探しましたが、少ない!!
そうなんです。
慌ただしい生活の中、長男の写真や動画を撮る余裕があまりなかった私。
携帯電話の中にはわずかな画像と動画が1つか2つくらい…
静かな病院のベッドの上で、泣く泣くその少ない長男の断片を何度も繰り返し見ながらさみしさを紛らわせたのを覚えています。
当の長男は、実家の家族が毎日連れて来てくれるのですが、私と弟の顔をそれぞれ見たらもう満足して「じゃ、ばあばかえろっか」とシューっといなくなってしまっていました…
後から聞いた話では私の心配をよそに実家で上げ膳据え膳で楽しく暮らしていたそうです…
私の方も数日後からの母子同室で次男がお部屋にやって来てからは、夜中の授乳が開始。新生児だった次男のたまらない可愛さも相まってさみしさを感じることもなく退院、そして騒々しい日常へどたばたと過ぎていきました。
しかしあのさみしさを教訓に、その後娘と三男の入院準備の中に
「上の子たちの動画と写真をたくさん撮っておく」
が追加されたのは言うまでもありません…!
あの日ベッドの上で眺めていた、写真の中の可愛くて小さな長男も気づけば15歳。背も私より大きくなり、この春からいよいよ高校生になります。愛らしい笑顔、病院でのドライな対応、退院後の赤ちゃん返りで大変だった日々…そんなことあったっけ?ってすまし顔の彼がたま〜にニコッと笑ってみせるその表情に、あの頃の可愛かった小さな長男を思い出したりもするのです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:イシゲスズコ
年齢:40代
子ども:中学生から小学生の4人
九州の片田舎在住、ぼちぼち働く4児の母ブロガー。生活のなかで出会ういろんなことをあれこれ考え込んだブログ「スズコ、考える。」を運営。Twitterの男児育児あるあるをまとめた共著「#アホ男子母死亡かるた」(アスペクト)がある。
ブログ:「スズコ、考える。」
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