わが子の性別が判明したのは、妊娠15週目の妊婦健診でした。
そんなに早くわかると思っていなかったので、心の準備も何もありませんでした。
先生はいつも、エコーをしながら「ここが頭で、こっちを向いてます」「足の方をみると、これが太ももの骨ですね」など丁寧に説明してくれます。はじめは何のことやらだった2Dエコーですが、解説を聞きながら画面を見ているうちに、だんだんとおなかのわが子をイメージできるようになっていきました。
その日もエコーをじっくりと見せてもらい、少しずつ形がはっきりしてきて、ときおり手足を動かすわが子に見入っていました。
おなかの上でエコーの機械をすべらせながら先生が一言。
「そしてここがお股ですね」
それ以上何も言いませんでしたが、わたしには見えてしまいました。
(これは・・・多分これは・・・)
そうです、なんだかまぎれもなくザ・男の子という感じのシルエット。
エコーを終えて診察室に戻り、順調だと説明をうけてホッとしたところで、先生に「性別は知りたいですか?」と聞かれました。
「生まれるまで知りたくないという方もいるので、もし知りたければ・・・」
もったいぶってくる先生。
しかしわたしは先ほど「ザ・男の子」と思われるものを見てしまいました。
「あ、見えました」と言いそうになりましたが、もし違った場合「え、何がですか」となりそうなので慌てて口を閉じました。
そして「教えてください」と言うと、先生は先ほどのザ・男の子のエコー写真を机に置き、ボールペンでご丁寧に丸を書きました。
そして「おそらく男の子です」と教えてくれました。
性別がわかると、いきなり現実味がわいてきました。
それまでは何となく宇宙人のようなイメージだったのが、急に「人がおなかに入っている」という感覚になったのを覚えています。
病院の帰り道に図書館に寄り、さっそく「男の子の名付け」と「男の子につくるハンドメイド」の本を借りて帰りました。
姉妹で育ったわたしは、正直自分が男の子を産むイメージが全くありませんでした。
実は夫も「性別はどちらでもいいけど、ちょっと娘にあこがれちゃうなあ」なんて言っていたので、こちらも予想とは違った様子。
でも、最近ふたりでよく話すのは「全然知らなかったけど、男の子もかわいいね!!」ということ。
甘えん坊でよく泣きよく笑うわが子に、夢中が止まらない毎日です。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:かめかあさん
年齢:30代
子どもの年齢:0歳
2019年8月に男の子(ごんさん)を出産しました。結婚10年目ののんびり夫婦+7歳のリクガメ+新入りごんさんで楽しく暮らしています。妊娠中からインスタグラムで絵日記を描いています。
インスタグラム:@kamekaasan
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。