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ふざけているのは不安のせいかも…不謹慎と怒る前に考えたいこと by イシゲスズコ

こんにちは、イシゲスズコです。

コロナウイルスの影響でうちの子たちも自宅での長い長い春休みを経験しました。私の住んでいる県では感染が少なく登校が再開されそうな流れになっていますが、ゴールデンウィークまでの延長が決まった地域もありますね。


長いお休みの間、うちの子たちや敷地内同居の義実家にいるいとこたちの様子を見ながら思い出したことがあります。

それは4年前のちょうど今頃、私の住む大分県とお隣の熊本県に大きな被害をもたらした「平成28年熊本地震」のことです。

 

 

 

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大きな地震の数日後
「じしんだ!じしんだ!」と遊び始めた子どもたち

当時は長男が6年生になったばかり、末っ子はまだ園児でした。
夜中に突然の大きな揺れ、そこから何日も余震が続きました。
夜の揺れが多かったこともあり、子どもたちは寝る頃になると「また揺れる?」と不安そうにしていて、それぞれのベッドではなく私や夫のベッドにみんなで集まって寝たりしていました。

学校もお休みになったりしていたので、いとこたちと家や義実家で過ごす時間が増えたのですが、そのときに子どもたちが不思議な遊びを始めました。

最初の地震から数日後だったと思います。
誰ともなく、家の中を「じしんだ!」「じしんだ!」と叫びながら楽しそうに走り回り始めたのです。
ひとしきり走り回ったらテーブルの下にみんなでもぐりこんで「ひなんだ!」「ひなんだ!」。テーブルの下でヒソヒソクスクス笑いながら楽しそうにしています。そしてゴソゴソと出て来てまた誰かが「じしんだ!」と叫ぶと走り回って避難する。その繰り返しを何度も何度もやっていました。


地震の不安からはじまる
「地震ごっこ」という遊び

「不謹慎だ…!」と思って止めようかと思ったのですが、義母も微笑ましく見ていたので口を出さず帰宅。帰ってネットで色々と調べていたら「地震の不安から地震ごっこをして遊ぶケースがある」という記載を目にしました。

不安な気持ちからそれを遊びとして表に出すような行動を取ることがあるから制したりせずに見守った方が良いというお話でした。
あぁ、うちの子たちがやってるのはまさにこれだ!と思い、しばらく見守って過ごしたように思います。


いま、無理にはしゃいでいるのは
不安な気持ちのあらわれかもしれない

そのときのことをふと思い出しながら「もしかしたらコロナでお休みをしてる子たちの中にも同じような不安が出ているのかもしれないなぁ」と思ったりしました。
もともと不安が強い末っ子もやはり不安から大きな声を出したし無理にはしゃごうとしたりする様子が見られます。

小さいお子さんたちにも、「よくわからないけれどなんだか怖い」という気持ちがあったりするのかもしれません。コロナに関することを口にしたり、それを遊びにするような行動がもしかしたら見られるかもしれません。

親としては「亡くなった方もいるのだから」と止めたくなるかもしれませんね。

でもそれは、お子さんにとってはうまく言葉にして消化できない不安な気持ちをなんとかするための必死の行動かもしれません。

「じしんだ!」と走り回っていたうちの子たちは本当にただただ楽しそうに見えました。不謹慎かもしれないけれど、そうやって一生懸命自分の怖さをなんとかしようとしていたんだなと今思い返すと健気な様子にいろんな思いがこみ上げて来ます。

同じようにコロナウイルス のことでふざけた様子を見せるお子さんに対して、あまり良い気持ちはしないかもしれませんが、どうか、優しく見守ってあげてください。そしてたくさんお話を聞いたり抱っこしたりして、安心をあげてもらえたらいいなぁと思ったりしました。