初めての出産。
二日がかりで、壮絶な陣痛を乗り越え、満身創痍になりながらも
待ちわびていた赤ちゃんに会えた最高の瞬間。
分娩室には笑い声が溢れ、お互いの家族にも抱っこしてもらい、優しい時間が流れていました。
母になった喜びと、無事に産めた安堵で一気に緊張の糸もきれリラックス。
2時間ほどのカンガルーケアを終え、病室に戻り、ベットで身体を休めていました。
夕飯を頂き、友達にメールで出産報告。
今夜はゆっくり休んで、明日からの母子同室に備えよう!
すると…
妊婦が終わると、すぐ母親業の始まりです。
私が出産した病院は母乳推奨で、かなり熱心に指導が入りました。
出産した日は、助産師さんに手伝ってもらい、抱き方、咥えさせ方、ゲップのさせ方などを教わりました。
まだ母乳は全く出てませんでしたが、出なくても咥えさせる方針で3時間に一回、片方のおっぱいを15分づつあげるのが決まりでした。
それを夜の10時から翌日母子同室になるまで、3回…
初日からなかなかハードモード!(笑)
翌日からはおっぱいがガチガチに張りカチカチに…!
パンパンに張ったおっぱいでは乳首がうまく咥えさせられず、なかなかうまくいきません。
母子同室になってからは、常におっぱいをあげる練習です。
事あるごとに助産師さんがきてくれて、ガッチリ訓練!
赤ちゃんの扱いに慣れてる助産師さんのグイグイ具合には、初めて新生児を抱く私には結構衝撃でした(笑)
出てるのか出てないのか、飲めているのかどうなのか全くわからないままの授乳。
そこで助産師さんが提案してくれたのが、カチカチの乳首を赤ちゃんに咥えやすくさせる「乳頭吸引器」。
これで乳首を吸い、伸ばします。
その時に圧で母乳が出てくるので搾乳にもなります。
取れた分は哺乳瓶に移し冷蔵保存。
直に咥えさせた後、とっておいた母乳を哺乳瓶であげ、足りない分はミルクを足す…という感じでした。
ですがこれでもうまくいきませんでした。
なんと言っても咥えるのがヘタッピな赤ちゃん。
吸う力も弱く、吸っても出てこないおっぱいにすぐ諦めて口を離してしまうのです。
次に試したのは「哺乳瓶の乳首」を自分の乳首にあてて吸わせるやり方です。
これも最初は全然うまくいきませんでした。
最初に赤ちゃんがたくさん吸って、哺乳瓶の乳首をママの乳首に吸い付けて圧をかけ、
その後やっとおっぱいが出てきて飲めるという形です。
出ないものを吸い続けるのは嫌だったようで、すぐぽろっと外れてしまっていました。
ですが入院中、助産師さんの助けもあり、必死に訓練した結果、なんとか乳首をつけてなら母乳を飲ませられるようになりました!
哺乳瓶の乳首を使っての授乳は、透明な部分に母乳が一旦溜まってから赤ちゃんが飲むのが見えるので、「飲めてる!」という安心感がありました。
最初から直母は難しいと聞いてたので、この方法で慣らしつつ、ゆくゆくは乳首なしでも飲めるようにしたい!なんて思って退院。自宅でも、疑いもなく毎回この方法で授乳してました。
ところが退院一週間後。
赤ちゃんとママの健診のために行った病院で、助産師さんから衝撃の一言!
えええええ?!
助産師さんは私が乳首を使ってあげている姿を見て、一喝。
「ちょっと来て」とそのまま奥に連れて行かれ、ベットに横になりおっぱいマッサージを始めました。
助産師さんの神のような手技で天井に届くくらい吹き出た母乳。
家で自分で絞っても、垂れる程度しか出なかったのに…!
そして…
と、「乳首保護器」なるものを渡されました。
それは哺乳瓶の乳首より柔らかくて、薄くて扱いやすいものでした。
するとびっくり!
今までにない程の吸われてる感!
喉が鳴るほどごくごく飲んでるのがわかりました!
「これで練習してみて☆保護器は熱湯消毒してね!」
と神のような助産師さんのおかげで乳腺は開通。
授乳迷子から抜け出せたのです!
ここから保護器なしで飲ませられるようになるのには、結局2ヶ月かかりました。
飲めない時は搾乳し、哺乳瓶であげたり、哺乳瓶拒否されたり。
試行錯誤の毎日で、1日中乳出しっぱなしでしたが、いろいろなアイテムを使って母乳をあげる方法を教えてもらえたので、とても助かりました。
ですが、この後また1ヶ月健診でこの授乳が原因で衝撃的な出来事が起こりました。
そのお話はまた別の回で…。
著者:リコロコ
年齢:30代
子どもの年齢:7歳、5歳、3歳
元気が過ぎる三人の子どもたちと、頑固だけど子煩悩な旦那と暮らしています。自身の体験談や、子どもたちとの日常を育児漫画をSNSで書いています。
インスタグラム:@ricoroco.2019
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ブログ:無邪気な子鬼たち~3人育児絵日記
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