その日は産婦人科に心拍を確認しに行くつもりでした。妊娠がわかって、3回目の通院。先生に内診をしてもらうと、先生の様子が少し止まりました。「心拍が確認できないね。」その言葉を聞いて、私は一瞬何が起きたかわからず、頭が真っ白になりました。
先生の話では、初期の流産は15%くらいの確率で起きるとのことで、何かが原因ってわけではないそうです。明後日には手術をしよう言われましたが、ちょうどお盆前で実家に帰省する予定があったので、1週間後に手術をしてもらうことにしました。
その1週間はお腹に赤ちゃんがいるのに、もうその心臓は動いてないのかと思うととてもとても悲しかったです。自分の行動が悪いってわけはないとわかっていても、それまでに自分がしたことを後悔していました。ちょうど真夏の真っ只中で、毎日赤ちゃんのことを考えながら、何をする気にもならず1週間を過ごしました。
そして手術当日。夫と実家の母に付き添ってもらいました。手術前に先生が最終確認のために内診をすると、「あれ、心臓が動いている?」と言いました。
その言葉を聞いて私は号泣した。そんなことってあり得るの?死んだんじゃなかったの?と疑問でいっぱいでした。
心臓の音はしっかり確認できたようで、先生の説明によれば、機械の周波数と心臓の周波数が合致して、心拍を確認できなかったとのことでした。
そんな偶然ってある?心臓が弱いのではないの?と、無事が確認できても不安は尽きなかったです。
我が子は私の不安とは裏腹に、ほんとに順調に大きくなってくれました。つわりもなくあまりに順調すぎて、また何か起きるのではないかと怖くなるくらいでした。
そして予定日から2日遅れで、大切な大切な息子が生まれてきてくれました。元気な姿を確認できた瞬間、涙が止まらなかったです。
稽留流産と診断されたときは地獄をみて、流産ではなかったと診断されて天国をみました。
こんなことは稀な話だと思うけど、稽留流産と診断された方にこういう事例もあるのだと伝えたいです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:あーりん
28歳の新米ママです。日々子育て奮闘中です。
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