【医師監修】妊娠初期に寒気を感じる…。これっておかしい？つわりの症状？

妊娠初期に感じた「寒気」の体験談

体調が目まぐるしく変わる妊娠初期。疲れやすさや眠気に始まるつわりの訪れなど、これまでにない体調の変化を感じる人が多いですが、なかには「寒気を感じた」という人もいます。

自分自身の体温を高く保つために寒気を感じている

寒気を感じても、風邪の症状や発熱など、他の体調変化がなければ、異常ではありません。おなかの赤ちゃんへの影響もないと考えてよいでしょう。

こうした寒気の原因として考えられるのは、妊娠したことで、基礎体温（朝起きて寝たままの状態で舌下で測る体温）の高温期が続くことです。自分自身の体温が高めであるために、相対的に自分自身の周囲の気温が低く感じられるために寒気を感じるのではないかと推測されます。

寒気を感じても、赤ちゃんに影響はなし

基礎体温は、妊娠していなければ生理がくる頃に下がり、低温期に入りますが、妊娠すると高温期のままの状態がしばらく続きます。

おおむね、胎盤が完成する妊娠15週頃には平常の体温に戻るとされていますので、寒気に悩まされている人も、妊娠中期に入る頃にはおさまってくるでしょう。

寒気があっても、おなかの赤ちゃんに影響はありません。ただし、寒気を通り越して悪寒（ガタガタ震えるような状態）があり、37.5度以上の発熱が続くようであれば、風邪や何かの病気の可能性がありますので、病院を受診しましょう。診察時は妊婦であることを必ず伝えましょう。

また、「寒気づわり」という言葉がネット上などでは散見されますが、通常、寒気はつわりとは区別しています。つわりは疲れやすさ、眠気とともに起こる吐き気や食欲不振など消化器症状が主たる症状で、12週頃には消失するものです。

自分が心地よいと思える方法をいろいろ試してみて

寒気の対策は、まず衣服を調節すること。薄着をあらため、適度に温かい服装にしましょう。
また、入浴はシャワーだけで済ませるのではなく、なるべくゆっくりバスタブに入り、しっかり体を温めるようにしましょう。無理をして長風呂をする必要はないので、のぼせない程度に快適だと思える長さで入浴しましょう。なお、カイロを貼るのは、低温やけどの原因になりやすいのでおすすめしません。

つわりで難しいこともあるかもしれませんが、なるべく食事をしっかり取るよう心がけましょう。魚や肉、大豆などのたんぱく質が豊富な食事を取ると、食事誘発性熱産生も期待できます。

また、体調がよければストレッチや散歩をして体を動かすのもおすすめです。血行がよくなることで寒気を和らげる効果が見込めるでしょう。

先輩ママたちの対処法も参考に

妊娠初期に寒気を感じたという先輩ママたちも、思い思いの方法で対処しています。体験談なども参考に、自分に合う対処法を見つけてこの時期をしのぎましょう。