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【助産師監修】出産に必要な「3つの力」と「3つのセルフケア」

自身の体を最大限使う出産に向けて、体をベストな状態に近づけることはとても大切です。長時間のお産に向き合える体をつくるには、3つの力と3つのセルフケアがポイント。日々の生活を見直して、ベストコンディションをつくっていきましょう。

助産師

鈴木恵子先生

日本赤十字社医療センター
看護部看護師長

日本赤十字看護大学卒業。助産師としての経験は20年以上。産婦人科で数多くの妊婦に寄り添ってきた、出産のスペシャリスト。今まで立ち会った出産はのべ1000人以上。妊娠期、分娩期、産後ケアとそれぞれの現場での経験を経て、現在は看護師長を務める。

お産に必要なのは、体力と健康維持

多くの場合、出産には長時間を費やします。人によっては日をまたぐことも。その間、しっかり食事や睡眠を取れるとは限りません。一番力が必要な分娩までに、疲れ切ってしまわないほどの体力が必要です。そのためには、妊娠中から自身の健康に気を遣い、体を整えておくことが大切になってきます。妊娠中に行うべきことを知って、今日から生活に取り入れましょう。

お産を乗り切るための「3つの力」

妊娠中はそれまでに比べて疲れやすくなり、何もしなければ体力はどんどん落ちてしまいます。ただし、走ったり飛んだりする激しい運動はNG。体操やウォーキングなど自分のペースで、「持久力」や「筋力」を付けることを考えましょう。また、痛みを乗り越えるためには「リラックスする力」も大事です。

1.持久力を付けよう

体調がよければ、妊娠中期からはウォーキングがおすすめです。自分のペースで楽しみながら歩くと気持ちのリフレッシュにもつながり、自然と持久力も付いてきます。ただし、おなかの張りには注意して、張ってきたと思ったら中断するようにしましょう。

2.筋力を付けよう

下半身や骨盤底筋群を鍛えておくと踏ん張る力が備わり、出産時にいきみをコントロールしやすくなります。妊娠中期になったら適度なマタニティーヨガやスクワットなどを生活に取り入れて、出産までに少しずつ筋力を付けましょう。

3.リラックスする力を付けよう

陣痛を乗り切るには、リラックスが大事です。自分がくつろげる方法を知っておけば、不安を和らげる助けになります。例えば深呼吸したり、好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いたり、家族と談笑したり・・・・・・。いろいろ試してみましょう。また、妊娠中から全身の力を抜く練習をしておくのがおすすめです。体に強く力を入れた後に、全身の筋肉をゆるめる感覚を習得しておけば、陣痛の緊張を和らげるときに役立ちます。

※アロマには、子宮の収縮を促すものもあります。妊娠中に使用する際は、専門家に相談しましょう

健康維持に努めるための「3つのセルフケア」

スムーズな出産のベースは、自分の体。妊娠中も出産中もトラブルのない体をつくるために、健康維持は欠かせません。妊娠前の自分より、少しだけ「体重」、「睡眠」、「栄養」の3つを気にして生活することで、自ら体のコンディションを整えていきましょう。

1.体重をセルフケアしよう

BMIから算出する妊娠中の増加体重の目安は、常に意識することが大切です。かと言って、ベビーがおなかにいるのに体重が増加しなさすぎるのも問題です。適切な体重を保つ食生活や運動を心掛けましょう。体重が気になるなら、健診時に医師や助産師に相談してみましょう。

2.睡眠をセルフケアしよう

妊娠後期はおなかが大きくなり、寝返りが打ちにくくなるなどして、夜なかなか眠れなくなる人もいます。眠れないなと思ったら、就寝前に自分がリラックスできる方法を取り入れてみてください。良質な睡眠を取ることを心掛けて、体の状態を整えていきましょう。

3.栄養をセルフケアしよう

おすすめは、和食中心の食事です。和食は食物繊維が多く、低脂肪で低カロリー。栄養バランスが取りやすいメニューです。下の表の「妊娠中に食べるとよい食材」を参考にして、バランスのよい食事を。

コラム

妊娠中に食べるとよい食材

昔から妊娠中に食べるとよいとされてきた食材。頭文字をとって「まごはやさしい」と覚えて、日々の食事に取り入れるよう心掛けましょう。

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この記事のまとめ

自分の体を整えることを意識しよう

妊娠中の今は、自分の体はベビーのものでもあります。健康な体は、毎日の生活や食事の積み重ねによって成り立つもの。出産という一大イベントに向けて、心も体もベストコンディションでスタンバイを。

構成・文/
稲垣幸子
イラスト/
itabamoe