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【3753人にアンケート】コロナの流行や保険適用の開始で妊活にも変化?今どき妊婦さんの妊活事情

3000人以上のママパパに妊娠・出産・育児の意識を大調査!今回のテーマは「妊活」です。この数年は妊娠を考えている人にとって、変化の激しい期間でした。コロナ流行と保険適用の開始で、妊活事情はどのように変わったのでしょうか。ママたちの決断や本音、保険適用開始による不妊治療の状況について調べました。保険適用される不妊治療の内容についても紹介します。

今回のテーマは…

妊活事情

※記事内のデータ・コメントは「ゼクシィBaby会員」3753人が回答したアンケートによるものです(2022年11月実施・妊婦さんと0カ月~2歳までのお子さんをお持ちのママ3753人が回答)。

コロナの流行で妊活時期は変化した?

ママの年齢や妊活優先で76%の人の時期は変わらず

Q.コロナの流行で妊活の時期について意識はどう変化しましたか?

時期を早めた	120	3.2%|変わらない	2847	75.9%|時期を遅くした	346	9.2%|その他	440	11.7%

コロナで仕事が在宅になって妊活しやすくなる、感染を恐れて産み控えているなどいろいろ推測されていましたが、実際はどうなのでしょうか?多かったのは「自然に任せていた」「流行前から妊活していて中止したくなかった」「家族計画優先でコロナ流行は関係なかった」などの「変わらない」(75.9%)という意見でした。

<変わらない>

微笑み 青

高齢なので妊活を遅らせる選択肢はなかったです。(たぬさん)

笑顔 黄色

自然に任せて避妊しないという程度の妊活だったので、特にコロナ禍とは関係ありませんでした。(ぴーさん)

笑顔 赤

コロナ前から妊娠を望んでいたので、コロナで左右されることはなかったです。(S・Hさん)

<時期を遅くした>

慎重 緑

コロナの影響で結婚式を延期したので、妊活も遅くなりました。(ゆんさん)

笑顔 黄色

コロナ禍の初期は、妊婦や赤ちゃんへのコロナの影響が分からなかったので。(AKさん)

<時期を早めた>

微笑み 青

いつ収束するかわからず長期化しそうだったので、年齢がネックになる前に開始しました。(SNさん)

笑顔 黄色

プライベートで外出しにくくなったので、妊娠・出産にちょうどいいと思って。(ちいぶるさん)

妊活で保険適用されるのは?

一般不妊治療、生殖補助医療で保険適用がスタート

2022年4月より政府の少子化対策として、不妊治療にかかる費用の保険適用範囲が広がりました。今まで保険適用されていたのは、検査・原因疾患への治療のみでした。新たに保険適用となったのは、一般不妊治療(タイミング法、人工授精)と生殖補助医療(体外受精、顕微授精、凍結胚融解移植)と男性不妊の手術です。

今回の保険適用で、必要な条件を満たせば生殖補助医療の治療費は原則3割負担になります。対象年齢は、治療開始時点で43歳未満の女性で、保険適用回数は年齢によって変わります(40歳未満の場合は1子ごとに通算6回まで。40歳以上43歳未満の場合は1子ごとに通算3回まで)。
3割負担となることで、経済的負担が少なくなるというメリットがあるといわれています。一般不妊治療(タイミング法、人工授精)は年齢制限、回数制限はありません。

保険適用で、不妊治療の開始やステップアップの判断ができた?

保険適用に背中を押されたことで治療を進めた人が6割

Q.保険適用が不妊治療を進めることへの判断に影響しましたか?

はい	60.2%|いいえ	33.9%|その他	5.9%

「保険適用になって治療開始に踏み切れた」「保険適用外だと、治療費も薬代も高額過ぎるので」と治療の開始や継続、ステップアップにつながったという声が6割ありました。保険適用が始まったことで不妊治療に影響を与えています。また、「保険適用で、夫婦でチャレンジしようと決めた」の声が多かったのがとても印象的でした。

<保険適用が影響した>

笑顔 青

治療にいくらかかるかわからなかったので、保険適用されてから前向きに考え始めました。(りーさん)

笑顔 黄色

助成金6回を使い果たし、金銭的な理由から治療をやめようと考えていましたが、保険適用になったことで保険の回数までは治療を続けてみようと夫婦で決めました。(ぽこさん)

微笑み 緑

保険適用外の治療が必要になるのではないかと思いつつ不妊治療を始めて、タイミング法では授からなかったので、保険適用になることで次のステップに進む決断ができました。(H.Mさん)

<保険適用は影響しなかった>

微笑み 青

不妊治療をしている途中で保険適応になりましたが、検査費用や薬代は高いままなのであまり影響を感じませんでした。(s.tさん)

泣き 黄

自費で治療を始め、途中で保険適応になりましたが、自費でしかできない治療が一部でもあると、全て自費となりました。保険適応が進むことで助成金制度がなくなったのも残念でした。(AWさん)

慎重 赤

自費でも不妊治療するつもりでしたが、保険適用になったのは嬉しかったです。ただ、保険適用になったことで治療内容や薬に制限がかかってしまうデメリットもありました。(ひーぷん丸さん)

国や自治体からどんなサポートがあれば、もっと前向きに妊活できた?

妊活以外のサポートにもたくさんの希望が

妊活の保険適用は、経済的にポジティブな影響を与えていますが、他にも「こんなサポートがあれば妊娠出産にもっと積極的になれる」というコメントが多数集まりました。

<産後の育児・助成金サポート>

微笑み 緑

産後ケアサービスが、どの地方でも手厚く受けられる体制になれば助かります。(ちゃあさん)

笑顔 黄色

産後の助成金や孤立しない制度づくり、子育て世代の助成金に対する所得制限がなくなると安心して子育てができると思います。(N.Yさん)

<妊娠中の助成金サポート>

笑顔 青

妊娠中はいろいろと出費があるので、妊娠中の助成金支援があるともう少し安心できたかなと思います。(みーさん)

慎重 緑

出産に関して、検診も毎回補助券だけでは足りなくて持ち出しになるし、出産費用も42万を引いても30万弱かかったので、検診から無償化してもらえれば安心して出産に挑めます。(ともちんさん)

慎重 赤

妊婦健診のたびに助成を超える支払いが1万円近くかかったので、せめて保険適用にしてもらえると助かりました。(まゆちさん)

<休暇の取得など社会の変化>

微笑み 緑

不妊治療のために仕事を休みやすくなるよう、企業への呼びかけなど世の中の風潮が変わるといいと思います。(ニイさん)

微笑み 青

男性の育休について、「取るべきもの」という風潮が根付いていたらと強く思いました。(おもちさん)

<長期的なサポート>

笑顔 青

子供の教育費の心配をしなくていい世の中なら、安心して産み育てられると思います。(はなさん)

慎重 赤

復帰後の保育園の心配があるため、待機児童解消など保育園に入れる保証があればもっと前向きになれました。(A.Yさん)

この記事のまとめ

使える制度を活用して、前向きな気持ちで妊活を

医療がひっ迫する中での入院・出産には不安な気持ちもあったと思いますが、妊活への意識についてコロナ禍の影響は想像していたよりも少なかったです。不妊治療の保険適用開始については、6割の人はポジティブな影響を受けていました。検討している人は、まずは保険適用でどのような妊活が始められるのか具体的に医師に相談してみましょう。

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構成・文/
竹本紗梨
イラスト/
深川優
監修/
齊藤英和先生(栄賢会 梅ヶ丘産婦人科 ARTセンター長)