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【医師監修】妊娠中もセックスしていい?

妊娠中にセックスをしていいのか注意点は何かあるのか、してはいけないときはあるのか、などなど性生活については疑問だらけの人もいるでしょう。おなかの赤ちゃんに何か影響は出ないのか流産や早産のリスクはないのかなど、妊娠中のセックスについて詳しく解説します。

監修医師

宗田 聡先生

広尾レディース院長
茨城県立医療大学客員教授

医学博士。日本産科婦人科学会認定医・指導医。臨床遺伝学認定医・指導医。筑波大学卒業後、筑波大学講師として臨床・研究・教育に従事。その後、米国ニューイングランドメディカルセンター(NEMC)遺伝医学特別研究員、茨城県周産期センター長(筑波大学産婦人科臨床准教授兼任)などを経て、2012年より広尾レディース院長。東京慈恵会医科大学非常勤講師、筑波大大学院非常勤講師などもつとめる。

体調が良いなら妊娠中にセックスしても大丈夫

原則として妊娠中のセックスには問題なし

結論から言えばそのときの体調にさえ気を付ければとくに妊娠中のセックスは禁止されていません。時期も限定されてはいないので、体調が良いならば基本的には妊娠期間を通じていつ行ってもいいということになります。

ソフトな触れ合いを心がけて

しかし何といってもおなかに赤ちゃんがいる大事な体。激しい行為ではなくソフトな触れ合いを心がけましょう。リスクの低い正常な妊娠では、妊娠中のセックスと流産には相関関係はないとされています。男性の性器がおなかの赤ちゃんに当たるのでは、と心配する人がいますが、子宮頸管がぴたりと閉じているためそういうことはありません。

コンドーム着用でリスクを減らす

妊娠中にするセックスの注意点として、おなかを圧迫したり、女性が苦しい姿勢になるような体位を避けることが挙げられます。さらに、清潔な環境で行うこととコンドームの使用が推奨されています。コンドームは避妊具だと考えられているので、妊娠しているのになぜ?と思うかもしれませんが、性器や精液に含まれる細菌などによって感染を起こす危険性を回避する目的で使用します。また精液にはわずかに子宮を収縮させる物質が含まれていますので、コンドームを着用でそれを防ぐことも可能になります。

少なくともこんなときは絶対NG!

避けるべきなのはこんな場合

妊娠中にセックスしてもいい、といっても避けるべきときはあります。つわりで気分がすぐれないときや、出血が見られるときはNG。おなかが張っていたり下腹部や性器周辺に痛みを感じるような場合もセックスしてはいけません。また、医師から切迫流産や切迫早産を指摘されてされているようなときも必ず避けるようにしましょう。

セックス以外のスキンシップも検討を

妊娠中の性欲の変化は実に人それぞれ

妊娠中の女性では、体調にもよりますが、性欲が減退する人もいれば反対に増進する人もいます。男性のほうも性欲が変わらない人もいれば、反対に減退する人もいます。減退する男性では妊娠した奥さんとの性交渉に恐怖心を持つ人も少なくないようです。こうしたセックスについての感覚が夫婦間で一致していればいいのですが、問題となるのは一致しないときです。

しかしそこはコミュニケーションを大切に。お互いを尊重する気持ちを持って接する努力が必要でしょう。

ほかの方法でスキンシップをとることも検討

さらに夫婦間でよく話し合い、セックス以外の方法でスキンシップをとることも検討してみましょう。手をつなぐ、ハグをするなど色々な方法でも相手に愛情を伝えることはできるもの。セックスでも分泌されるオキシトシンというホルモンは人間では触れ合い、見つめあうことでも分泌され、相手への愛情が増す働きをします。
また、セックスをしないことでわだかまりができてしまわないよう、会話を通じたコミュニケーションを億劫がらず相手を思いやる気持ちが伝わる工夫をしましょう。これからの出産・育児を共に支えあっていくパートナーとの絆をより深めていける関係性を築いていく気持ちが大切です。

この記事のまとめ

妊娠中にセックスしてもOK

妊娠中のセックスは、体調が良くて医師から異常を指摘されていなければ、とくに問題はありません。感染予防のため清潔を心がけ、コンドームを使います。切迫流産や切迫早産を指摘されているとき、つわりで気分がすぐれないとき、おなかが張っているとき、出血が見られるときはNG。妊娠中は、性欲が減退する人もいれば増す人もいます。相手を尊重し、思いやりの気持ちを持ってコミュニケーションをはかるようにしましょう。

構成・文/
秋田恭子
イラスト/
山村真代