【医師監修】妊娠12週(妊娠4ヶ月:妊娠初期)
妊娠12週の赤ちゃんの様子
下あごができてきて、しだいに羊水を飲み込めるようになります。赤ちゃんは羊水を飲み込んで尿として出しますが、こうして生まれてからの消化と排尿の練習をしているのです。
実は赤ちゃんの腸は、これまでへその緒のなかにその一部があったのですが、今週、おなかのなかの本来の位置に収まりました。小腸は、将来食べ物を食べたときに栄養を吸収するためのひだがつくられています。
胎盤が完成に近づいてきて、へその緒は長く、太くなってきました。2本の動脈と1本の静脈がらせん状にくっついているへその緒。これによって、ママから栄養と酸素を受け取り、老廃物をママに戻しているのです。
監修医師
丸茂 元三先生
産婦人科医
丸茂レディースクリニック 院長
産婦人科専門医、超音波専門医。東京大学医学部附属病院産婦人科 助手等を経て、板橋中央総合病院産婦人科 医長ののち、2013年9月 丸茂レディースクリニック開設。
妊婦12週のママの体の変化とアドバイス
カルシウムが不足しがち
妊婦さん自身のためにも摂取を
おなかの赤ちゃんは、器官の形成が終わって骨や筋肉の成長が進む時期。カルシウムをしっかり摂っていきましょう。多く含まれる食品は、小松菜や大根の葉など緑の野菜、小魚、海藻などです。 赤ちゃんに届けられるカルシウムが不足すると妊婦さんの骨や歯に蓄積されたカルシウムが使われて、骨粗鬆症のリスクも。妊婦さん自身のためにも、妊娠中の今から産後の授乳期まで、カルシウムを積極的に摂ることはとても大切です。
また、カルシウムを摂取するときは、吸収を助けるマグネシウム(しらす干し、アサリ、大豆製品、ナッツに多く含まれる)・ビタミンD(魚に多く含まれる)・クエン酸(レモンやグレープフルーツ、梅干し、酢などに多く含まれる)などを一緒に摂ることを意識して。小魚類にはカルシウムとビタミンDの両方の栄養素が含まれているのでおすすめです。ご飯に混ぜるなど、毎日の食事に取り入れましょう。
監修医師
海老根 真由美先生
産婦人科医
白金高輪海老根ウィメンズクリニック 院長
産婦人科専門医。2013年 産婦人科、婦人科、助産師の外来を中心とした白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開設。