【医師監修】妊娠32週(妊娠9ヶ月:妊娠後期)
妊娠32週の赤ちゃんの様子
毎週200gのペースで体重増加中。暑さや寒さに耐える力をつけている
32週のエコー写真。舌を出しています。ちょっとしょっぱい羊水の味がわかるかな画像提供:丸茂レディースクリニック
赤ちゃんの頭の大きさ(児頭大横径/BPD)は、約8cmになりました。9ヶ月に入って赤ちゃんの体重は毎週200gくらいずつ増えていきます。体重が急に増えてびっくりする人もいるかもしれませんが、赤ちゃんが順調に育っていることを考慮して増えすぎていなければ大丈夫です。赤ちゃんのからだは脂肪が増えるため肌の厚みが増して、赤っぽさがなくなり、肌色が白くなってきます。増えてきていたうぶ毛が、背中以外は取れてきます。
これまではからだの機能の成熟が進められてきましたが、これからは脳が急速に発達していきます。先月から体温調節機能が養われていますが、これは脳の視床下部というところでコントロールされていて、完成するまではまだあと少しかかります。もしも早産の傾向があると主治医から指摘されて安静にするように、と言われたら指示に従って。早産を予防することは、赤ちゃんのいろんな能力を発達させるのにとても大切です。
監修医師
丸茂 元三先生
産婦人科医
丸茂レディースクリニック 院長
産婦人科専門医、超音波専門医。東京大学医学部附属病院産婦人科 助手等を経て、板橋中央総合病院産婦人科 医長ののち、2013年9月 丸茂レディースクリニック開設。
妊婦32週のママの体の変化とアドバイス
おりものの量が
増えてきたようです
赤ちゃんが成長するとともに、妊婦さんのからだもお産に近づいていきます。子宮の入り口はやわらかくなり、おりものの量が増えます。さらに臨月近くでは、粘性のあるおりものが増えます。膣炎や膣症などの場合、おりものの色や形状が変化し、場合によっては異臭がしたり、かゆみをともないます。異常を示すバロメーターと言えるので、何かおかしいと思ったら早めに受診を。
色で見分けるおりものの異常
- ○白~うすいクリーム色
- 正常です。ただし、この色でボロボロとカッテージチーズ状のおりものにかゆみがともなえばカンジダ腟炎の疑いも。出産時に赤ちゃんに感染しないように、お産の前に治療が必要です。
- ○褐色
- 褐色やピンクの場合、過去か今出血があり、おりものに混じっている可能性があります。出血量が少なくても、受診しましょう。
- ○黄色、緑、灰色
- 細菌性膣症や膣炎の可能性があります。早産にも関係するので早めに受診しましょう。
監修医師
海老根 真由美先生
産婦人科医
白金高輪海老根ウィメンズクリニック 院長
産婦人科専門医。2013年 産婦人科、婦人科、助産師の外来を中心とした白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開設。